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2020年
8月15日(土)
07:23

トピックス

東日本保証岩手支店・建設業景況調査 今期は受注減に弱まり 来期は減少傾向かなり強まる
 東日本建設業保証㈱岩手支店(林眞史支店長)は、20年度第1回の建設業景況調査(調査対象企業66社、有効回答率98・4%)をまとめた。今期(20年4~6月)は建設労働者の賃金の上昇傾向が強まっている。受注については官公庁工事の減少傾向が弱まっており、受注総額の減少傾向はやや弱まっている。収益の減少傾向も弱まっており、地元建設業界の景気は「悪い」傾向がやや弱まった。来期(20年7~9月)は受注総額と官公庁工事の減少傾向がかなり強まる見通しで、地元建設業界の景気も悪い傾向がかなり強まる見通しとなっている。
 今期の地元建設業界の景況感はマイナス8・5と、悪い傾向がやや弱まった。地区別では「県南」が良い傾向に転じ、「南部沿岸」は悪い傾向が弱まっている。業種別で見ると、「建築」は悪い傾向が強まり、「土木・建築」は悪い傾向がかなり弱まっている。
 受注総額はマイナス10・5と、減少傾向がやや弱まっている。地区別で見ると「盛岡」は減少傾向がかなり強まっており、「県南」は増加に転じている。業種別では「土木・建築」が減少傾向を弱めている。
 官民の別で見ると、官公庁工事は減少傾向を弱めている。地区別では、「北部沿岸」は減少傾向が弱まり、「県南」は増加に転じている。業種別では、「土木」と「土木・建築」は減少傾向がかなり弱まっている。民間工事は減少傾向が続いている。
 資金繰りについては厳しい傾向が続いている。銀行等貸出傾向は容易な傾向を強め、短期借入金は減少傾向が続いている。短期借入金利は下降傾向が続いている。
 資材の調達については、困難な傾向がやや強まっている。地区別では「北部沿岸」、業種別では「建築」が、それぞれ困難な傾向に転じた。調達が困難という回答が多かった資材は、「形鋼・鋼板」の6・2%、「生コン・セメント」「鋼矢板・鋼管」「電材」が4・6%など。「その他」も6・2%となっており、業種別では「建築」「設備」での回答が多かったことから、水回り系の資材調達にも困難な傾向が出ていた可能性がある。
 資材価格は上昇傾向が弱まっている。地区別では「北部沿岸」、業種別では「設備」で上昇傾向がかなり弱まっている。価格が上昇したとの回答が多かった資材は「生コン・セメント」の7・7%で、特にも「県南」での回答が多く付いている。業種別に見ると、設備で「塩ビ管」「電材」「その他」に上昇傾向が見られる。
 建設労働者の確保は、困難な傾向が続いている。地区別では「県南」で困難な傾向がかなり強まっており、業種別では「土木」「建築」で困難な傾向が強まっている。すべての職種に確保が困難との回答が付いており、中でも確保が困難との回答が多く付いたのは「普通作業員」「型枠工」「左官」の12・3%。
 建設労働者の賃金は、上昇傾向が強まっている。地区別では「盛岡」と「県南」、業種別では「土木」と「土木・建築」が上昇傾向をかなり強めている。賃金が上昇したとの回答が多く付いた職種は「普通作業員」の12・3%、「特殊作業員」と「大工」の7・7%など。
 収益は、減少傾向が弱まっている。地区別では「県南」が増加に転じ、業種別では「建築」が減少傾向をかなり弱めている。収益減少の主な理由として挙げられているのは「完成工事高の減少」87・5%、「競争激化」41・7%、「人件費の上昇」33・3%、「下請代金の上昇」25・0%など。
 今後の経営上の問題点を見ると「人手不足」が最も多く52・3%。次いで「受注の減少」と「従業員の高齢化」が49・2%、「競争激化」が40・0%など。以前は「人手不足」の回答が群を抜いていたが、今回はそのほかの回答との差が小さかった。
 来期は、受注総額がマイナス31・0、官公庁工事がマイナス23・5と、いずれも減少傾向がかなり強まる見通し。収益は減少傾向を強める見通しで、地元建設業界の景気は悪い傾向をかなり強めると見込まれる。
 同支店では、今期の受注減少傾向が弱まっていることについて、「4~5月の当支店の取扱高がプラスとなっており、受注の減少傾向の弱まりにも、その傾向が現れている」と分析。新型コロナウイルス感染症の影響については「建築などの資材調達の困難さに現れていると見られる」としている。業界を取り巻く課題としては「人手不足と高齢化が慢性化している中、受注の減少と競争激化に対する企業の問題意識も強まっている」と見ている。
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