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2019年
3月26日(火)
03:42

コラム集

●つむじ風 3月25日
 今月9日に東北横断自動車道が全線開通となり、三陸沿岸道路と連結。さらには21日、岩手と宮城が復興道路でつながった。県管理の道路では、山田町、宮古市の主要地方道重茂半島線の熊の平~堀内工区と堀内~津軽石工区、宮古市の一般県道津軽石停車場線の津軽石工区が16日、鉄路で三陸鉄道リアス線が23日に、それぞれ開通▼3月最終週の今週も、28日に奥州市江刺、北上市の国道107号梁川~口内工区のバイパス部、30日には国道106号宮古盛岡横断道路「宮古西道路」の宮古市松山~同市根市が開通を予定する。今月だけで、これだけの路線が新たに開通となる▼今後も2020年度にかけ、復興道路や復興支援道路などを中心に供用を予定する路線が多く控える。広い県土に規格の高い道路が完成し、さまざまな効果が期待される▼一方で、これまで路線の主要な沿線だった個所が、バイパス化により単なる通過地点になる懸念もある。新たな路線の開通で客足の減っている個所も出てきており、立ち寄ってもらえるような魅力づくり、PRが求められる。
●つむじ風 3月22日
 「道の駅」や高速道路のサービスエリアは、今や立派な観光資源。東北の「道の駅」は、宮城県内の2カ所が追加され、163カ所となった▼本県には33カ所(高田松原は休館中)の「道の駅」があり、県内全域に地元の特産品の販売のほか、郷土料理を味わえる施設が多く、10連休となる今年のGWは各駅とも多くの観光客で賑わいそうだ▼今や道の駅は全国で1154カ所あり、大部分が幹線道路沿いにある。国土交通省は「道の駅」を地方創生の核施設とする方針。検討会の中間整理案では、災害時の防災拠点として、耐震化や非常用電源装置の設置などを進めるほか、災害時に「道の駅」に避難できるようアクセス路の整備を求めている。確かに県内の設置個所を見ても、偏りなく配置されており、災害発生時には避難場所、物資の保管場所として効果的な場所にある▼さらには「道の駅」の約8割が中山間地域にあることから、役場庁舎や病院などとの集積も中間整理案に盛り込まれている。設置開始から四半世紀を迎え、「道の駅」は新たなステージに入った。
●つむじ風 3月20日
 国土地理院は、新たに「自然災害伝承碑」の地図記号を制定。6月からウェブ地図・地理院地図で全国各地に建立されている自然災害伝承碑に関する情報を公開し、9月からは2万5000分の1地形図に掲載開始する▼地理院地図には、新たに自然災害伝承碑というレイヤが追加される。アイコンをクリックすると碑名や建立年、災害種別が表示され、さらに表示をクリックすると、写真や100字程度に要約された伝承内容が表示される予定だ▼本県でも「いわて震災津波アーカイブ~希望~」を立ち上げている。17年3月末から公開を始め、全体で20万点を超える震災津波関連資料を収集。六つのテーマに分類し、テーマごとに時間軸を設け、応急対策など対応の流れが分かるようにしている▼昨年の豪雨で甚大な被害を受けた広島県坂町では、111年前の大水害の被災状況を伝える石碑が現地に建立されていたが、地域住民に伝承内容が十分に知られていなかった。本県のみならず、全国各地の先人たちの災害の教訓を正しく知り、災害への備えに生かしたい。
●つむじ風 3月19日
 陸前高田市内で整備が進む高田松原津波復興祈念公園。園内の中核となる(仮称)国営追悼・祈念施設(国営施設)では、切り通し空間などの形も見え始めており、工事は徐々に仕上げの段階に入りつつある▼園内で再建中の道の駅「高田松原」も、外観が分かるようになってきた。道の駅の規模は、鉄筋コンクリート造一部鉄骨造2階建てで、延べ床面積は4442・18平方㍍。国の道路情報施設や陸前高田市の地域振興施設と併せ、県の震災津波伝承館、国営施設の管理棟・貴賓室などを一つの建物にまとめ、整備する計画となっている▼建物全体の建設は国が担当しており、6月の完成予定。施設内に設置される県の震災津波伝承館、同市の地域振興施設は、今夏にも供用を開始する見通しで、整備に向け準備が進められている▼道の駅が開業すれば、三陸沿岸のゲートウエーとして、復興のシンボル的な役割りを担うはず。震災の実情と教訓を国内外に発信する場、さらに地域の新たなにぎわい創出の場となるだけに、着実な工事の進捗が求められるだろう。
●つむじ風 3月18日
 県の定期人事異動が15日に内示となるなど、異動が内示となる時期を迎えている。新たな地へ転勤する人も多いと思われるが、引っ越しなどで年度末にかけて慌ただしくなる▼昨年に異動で引っ越しをした知人は、引っ越しがピークとなる少し前に引っ越し業者を手配したものの、なかなか予約が取れない事態だった。業者には「今シーズンは異常事態になっていて、トラックや人が確保できていない」と話され、結局、自分で運べる最低限の荷物だけ新居に持っていき、業者による引っ越しは5月になったという▼昨年は、転勤や進学で引っ越しが必要な状況に関わらず、引っ越せない人であふれる事態となったことが話題となった。運送業界もまた、慢性的な人手不足に陥っている。各業者で、さまざまな対策を考えているようだが、今シーズンはどうなるだろうか▼分母が減る中、どの業界においても人手の確保は大きな課題。建設業においても、担い手の確保に力を入れるとともに、少ない人員でもできる限り変わらずに対応できる方策を考えていく必要がある。
●つむじ風 3月15日
 県建設業協会は12年度から毎年、3月11日の前後に情報伝達訓練を実施している。今年は、12日に本部と支部の間で衛星携帯電話やインターネットを使用したビデオ通話などを行い、大規模災害発生時の広域的な連携の手法を確認していた。役職員ともに機器の扱いに慣れてきたか、通信のタイムラグなども意識しながらの会話もスムーズになってきたようだ▼今後は、各支部と行政機関が行っている情報伝達訓練との連動も検討していく考えとのこと。東日本大震災や台風10号災害など複数振興局にまたがる災害も多い。協会本部が各地区の情報を把握・整理することにより、広域的な支援がよりスムーズに進むことが期待できる▼大規模災害の発生時、実働部隊となるのは地元建設業であるが、行政側の情報が十分に提供されていないケースもあると思われる。現地の混乱した状況に振り回されないためには、業界側も独自に情報を収集することが必要。災害から住民の生命を守るため、双方が情報を抱え込むのではなく、リンクさせていくことが重要になるだろう。
●つむじ風 3月14日
 県が整備を進めてきた主要地方道重茂半島線「熊の平~堀内工区」「堀内~津軽石工区」、一般県道津軽石停車場線「津軽石工区」の合計延長7・7㌔が16日、いよいよ開通する。先ごろ、沿岸広域振興局土木部宮古土木センターの立ち会いのもと、開通区間を写真に収めた▼重茂半島線は、重茂半島を周回する唯一の生活道路。東日本大震災の発災直後、同路線は津波で寸断され、集落が長期にわたって孤立した。県は浸水しない道路とするためルートを変更し、これまで工事を進めてきた▼山間部の開通区間を通ると、2車線で見晴らしがよく、明るい光が差し込んでいた。写真撮影の後、現在の重茂半島線を通ったが、現道は急カーブなどが連続しており、対向車が見えにくい。途中でバスと擦れ違い、大型車はより慎重な運転が必要になると実感した▼一つの節目を迎える重茂半島線。県は19年度に残る3工区の工事を進め、全線での開通を目指している。全体完成まで、あと一息。地域の未来を支える道路として機能し、三陸全体の振興につながることに期待したい。
●つむじ風 3月13日
 国土地理院は毎月、全国に配置している電子基準点等のGNSS連続観測網(GEONET)の観測結果から求めた地殻変動をまとめている。8日には、東日本大震災後1年ごとの地殻変動を特集している▼地球の表面は14のプレートに分かれ、それぞれ別の方向に移動。年間5㌢動く場合、100年で5㍍、1000年で50㍍、2億年経つと1万㌔動くことになる。日本付近には四つのプレートがあり、そのプレートの境界でずれが生じることで地震が…とは過去の学び舎で学んだ記憶▼震災後からの累積地殻変動は、水平方向では宮城県の牡鹿半島周辺で600㌢、上下方向では牡鹿半島周辺で60㌢ほど沈降。水平方向では最近1年間で5㌢ほど変化が発生。上下方向では、震災後から隆起に転じており、最近1年間で最大4㌢ほど隆起しているという▼国土地理院は同日、1月下旬から2月下旬までの1カ月間の地殻変動も公表。太平洋側を中心に全国各地で水平方向に変動が見られる。災害に対する備えの一つとしても、地殻変動の的確な把握が求められている。
●つむじ風 3月12日
 釜石ジャンクションで連結する、釜石市内の東北横断自動車道と三陸沿岸道路が、9日に供用を開始した。沿岸被災地を連携する縦軸、内陸と沿岸をつなぐ横軸が結ばれ、県内の高速道路網は新たな時代の幕を開けた▼開通式で、あいさつに立った野田武則釜石市長は、かつてない速度での開通に関係者へ感謝しつつ、「東北横断道は全線開通を迎えるが、その効果を最大限発揮するためには、復興道路である三沿道の全線開通が必要不可欠」と語った▼さらに「この復興道路、復興支援道路は、震災による多くの犠牲によって加速的に整備されたと認識している。私達はこのことを決して忘れてはならない」とし、「『命の道』として機能した三沿道が全線開通を迎え、未来への『希望の道』となるよう、積極的な取り組みを進めることが私達の使命」と、決意を述べていた▼震災から9年目を向かえ、被災地の復興事業は、次のステージに移りつつある。延伸する幹線道路の効果を十分に生かしながら、将来を見据えたまちづくりを推し進めていく必要があるだろう。
●つむじ風 3月11日
 きょう11日で、東日本大震災の発災から8年。この8年を早かったと思うか、まだその程度しかたっていないとの印象を持っているかは人それぞれだろうが、8年がたち、復旧・復興事業は着実に進む▼県や沿岸被災地の市町村の新年度予算にも終盤となっていることが表れてきた。県では、震災などの復旧・復興に最優先で取り組むことなどを予算編成方針に掲げ、ILC(国際リニアコライダー)など新しい時代を切り開くプロジェクトを推進することともしている▼ILCに関しては、7日の国際将来加速器委員会(ICFA)の国際会議の場で、政府が「現時点では誘致表明に至らない」との見解を表明するとともに、科学的意義などから「国際的な意見交換を継続する」との考えが示された。政府の現時点での見解をどう捉えたかは、おのおの違うだろう▼議論は継続されるものの、残された時間は長くないとされる。本県、広くは東北や本国にとって最も良い方向になっていくよう、いま一度、県民一人ひとりができることを考え、行動することが必要に思う。
●つむじ風 3月7日
 ジャンプの小林陵侑選手が世界の舞台で凄まじい活躍を見せている。W杯伝統のジャンプ週間では、史上3人目の完全優勝。もちろん日本人初だ。個人総合でも独走状態で、日本人初のシーズン総合優勝が見えてきた。大谷翔平、菊池雄星に続き、ワールドクラスのスポーツ選手が誕生した▼平昌五輪でも上位に食い込むなど、才能の片鱗を見せていたものの、わずか1年後には、世界の名立たるトップ選手が「お手上げ」状態になるとは、誰が予想しただろうか。好不調の波は必ずあるのだろうが、2022年の北京五輪に照準を合わせてほしいものだ▼「水泳は冬の間に上達し、スケートは夏の間に上手になる」。米国の哲学・心理学者であるウィリアム・ジェームズの言葉だ。オフの基礎練習の積み重ねが、翌年の成績に大きく影響する▼1日には、公立高校の卒業式が一斉に行われた。4月になれば、各企業に多くの若者が期待と不安を抱えながら入社することになるだろう。社員の成長は、企業の成長につながる。意欲ある若者らに、まずはしっかりと基礎を学ばせたい。
●つむじ風 3月6日
 東北横断自動車道釜石秋田線の遠野道路(延長11㌔)が3日、開通した。9日には、同路線の釜石~花巻間が全線開通予定で、今回の開通は全線開通に向け大きく前進することになる▼式典で、本田敏秋遠野市長は、「永遠の日本のふるさと遠野が大きく変わろうとしている」と指摘。「通過しない、させない魅力のあるまちづくりに邁進していく」と決意を新たにした▼同日は、地域の声として同市観光協会の三浦芳昌会長が発表。三浦会長は、「地震が起こると『震災を忘れるな』と警笛を鳴らしているように感じる」と話し、「時代や歴史が変わろうと絶対に忘れない」と誓う。「この道が、多くの人の犠牲と努力によって開通することができたことを一生涯、後世に語り伝えていく」と▼釜石秋田線の全線開通が目前となった。この大きなプロジェクトも、1㌢、1㍍の積み重ねで達成できるものであり、現場では多くの困難を一つひとつ解決してたどりついた成果。震災の教訓とともに、どのように困難や課題を解決していったかについても伝え続けていきたい。
●つむじ風 3月5日
 鵜住居駅前エリア「うのすまい・トモス」に、祈りのパークなどの整備を進める釜石市。震災から8年を迎える11日は、パーク内で慰霊碑への献花式や、防災市民憲章碑などの除幕式が行われる予定となっている▼エリア内には、パークの他、津波伝承施設「いのちをつなぐ未来館」や、観光交流拠点施設「鵜の郷(うのさと)交流館」、さらに市民体育館、駅前広場なども設置される。未来館と交流館は、11日に一般公開された後、三陸鉄道「リアス線」が開業する23日に、供用を開始する計画だ▼現地では、パークの形が出来上がり、仕上げの段階になっている。両館については、外観が完成した様子。市民体育館は躯体が立ち上がってきたところで、8月の完成を目指し、建設が進められている▼鵜住居地区防災センターの跡地に整備されたパークは、犠牲者の追悼とともに、震災の記憶を後世に語り継ぐ地域のシンボルとなるはず。パークを中心に、市内外の多くの人が各施設を活用することで、駅前エリアが防災文化の発信と、交流を生み出す場になればと思う。
●つむじ風 3月4日
 4歳のわが子は、平仮名と片仮名がだいぶ読めるようになり、近頃は絵本を楽しそうに音読している。字に興味を持ち読めない字を見ると、「何て読むの?」と頻繁に尋ねてくる。尋ねてくる回数が多いときや忙しいときなど対応が雑になることがあり、そのたびに、「知識をどんどん身に付ける時期なのに、なぜあんな対応をしたのか」と反省する▼即戦力を求め経験者を優遇する企業がある一方、中途半端に知識を持つより真っ新な状態の方が、自社に有益な知識やスキルをより身に付けられるとの考え方を持つ企業もある。先週1日、卒業式を催した高校が県内でも多く、新社会人となる卒業生も多いだろうが、どんどん技術力を身に付けてほしく思う▼県内の工業高校では、2級土木施工管理技術検定試験(学科)で高い合格率となるなど、優秀な生徒も多い状況。以前に教育現場では、生徒自らが積極的に取り組める環境づくりに努めていると聞いた。各企業でも新入社員が貪欲に仕事を覚えようとする姿勢を生かす環境を形成し、立派な建設人に育ててほしい。
●つむじ風 3月1日
 県は当面、東日本大震災に伴う入札業務の特例を継続する見通し。震災復興はピークを越えたとは言っても、未だに工事の最盛期は続いていることに加え、台風10号災害の復旧工事が本格化することで、技術者・技能者の慢性的な不足が見込まれることから、入札取りやめ対策などの観点から、施工実績要件や地域要件の見直しなどの措置を引き続き講じていく構えだ▼特例措置とは異なるが、11年度の途中からは入札参加申請者が1者であっても入札を執行するよう見直しを行っている。震災前は入札参加申請者が1者だった場合には不正行為防止などの観点から入札を取りやめるなど厳しい措置を講じていたが、不正が疑われる案件がなかったことや、再度公告にも申請者が集まらないなどの課題があり、現制度に変更している▼県の2月補正予算がこのほど成立し、発注が本格化することになる。県は入札の執行状況も見ながら、今後の方向性を検討していく構えのようだ。業界からも問題提起や入札制度の改善に対する提言などを積極的に行っていく必要がある。
●つむじ風 2月28日
 東日本大震災からの復興が着実に進む三陸沿岸地域。19年度当初予算案の中で「復興の総仕上げ」をテーマに掲げる自治体も多く、飛躍・発展に向けた取り組みに注目したい▼宮古市における19年度予算案の編成方針の一つは、未来を切り開く「宮古創生」。新規事業として、(仮称)宮古創生センター整備事業1億7704万2000円を計上。同事業では、子ども・若者の健全育成に向けた活動の場や、市民活動の場となる施設を整備する。19年度は施設整備に向けて、旧宮古警察署の用地や建物を取得する予定だ▼久慈市は19年度予算案の継続事業で、広域道の駅整備推進事業に3766万3000円を盛り込んだ。事業者の公募に向けて、仕様書の作成作業などを進めていく▼交流・にぎわい創出の拠点は、住んでいる地域を見直し、まちの魅力を掘り起こすきっかけとなるのではないか。整備検討に当たっては、既存施設や三陸沿岸道路・宮古盛岡横断道路との機能連携なども大切。10年、20年先を見据えながら、新たな力を創り、生み出す中核施設としてほしい。
●つむじ風 2月27日
 警察庁は、2018年に発生した交通死亡事故の特徴などをまとめ公表した。交通事故死者数は減少傾向ながら、昨年1年間で3532人が亡くなっている。全死者数の約半数が歩行中または自転車乗車中で、うち約7割が高齢者(65歳以上、以下同)という▼昼夜別で見ると、死者数の割合はほぼ半々。昼(日の出から日没)に高齢者が歩行中に亡くなったのは327人で全年齢層の8割、自転車乗用中が204人で同7割を占めている。昼に自動車乗車中の高齢者の死者数が、495人というのも見逃せない▼本県では、交通事故が1982件発生。死者数は59人で、うち高齢者は40人。全体の約7割を占めている。人口10万人当たりの高齢者の死者数を見ると、全国で一番多いのが福井の12・02人。三重、富山、栃木と続き、岩手が5番目の10・00人という▼統計資料の月別死者の状況では、昨年2月は少なかったものの、3月は増えている。現場や社内が慌ただしくなる年度末。遠距離はもちろん、ちょっとそこまででもハンドルを握る場合は、常に気を付けたい。
●つむじ風 2月26日
 三陸沿岸道路の釜石南インターチェンジ(IC)│釜石両石IC間と、東北横断自動車道の釜石ジャンクション(JCT)│釜石仙人峠IC間が、3月9日に同時開通する。三沿道では、同月21日にも宮城県境をまたぐ「唐桑高田道路」が全線供用を予定。本県の縦横幹線整備事業は、大きな節目を迎える▼開通する釜石JCT│釜石仙人峠IC間は、県内の復興道路・復興支援道路の新規事業化区間で、初めて着工した区間。12年11月に行われた起工式で、東北地方整備局の徳山日出男局長(当時)は、事業化後1年以内での着工が達成できたことを、「官民と地元が一つになって進めてきた結果」と評価。「この勢いで、事業のスピードアップを図りたい」と語っていた▼以降、急ピッチで工事が進められ、今回の一連の開通では、横断道は釜石│花巻間約80㌔が全通。縦横の幹線は釜石JCTで連結するほか、県内の三沿道は、宮古以南がほぼ完成する。地域振興につなげるためにも、新たな高速道路網の利点を最大限生かし、活用を図っていく必要があるだろう。
●つむじ風 2月25日
 先週21日夜、突然のニュース速報に驚かされた。北海道胆振地方で最大震度6弱の地震が発生、本県内でも揺れが観測され、揺れを感じた人もいたことだろう。土砂崩れや雪崩が発生、負傷者も出ている。同地方では昨年9月に震度7の地震が発生して以来、最大級の地震とされている▼今回の地震以降、胆振地方では地震活動が当面続くと予想されている。昨年の地震からそれほど時間も経っておらず、建物の倒壊、土砂災害の発生などが危惧され、これ以上被害が拡大しないことが願われる。まだ雪深い時期で大変だろうが、被害の拡大防止へ改めての点検が求められるだろう▼21日の地震で、地震は突然発生することを改めて思い知らされた。いつ何時に災害が起きても対応できるようにするためには、やはり日ごろからの備えが重要と感じる▼今週末からは3月に入り、11年の東日本大震災の発災から間もなく8年となる。本県内でも関連のイベントが予定され、訓練を計画する業界団体もある。さまざまな機会を通して、災害への備えを怠らないようにしたい。
●つむじ風 2月22日
 本紙は24日をもって創刊62年を迎える。好況、不況の波はあろうが、近視眼的な言説に翻弄されることなく、常に建設業界の「善き隣人」として共に歩み、建設産業の健全な論壇の醸成に貢献したいと考えている▼公共事業や建設産業はかつて、新しい道路や建物を造る夢の産業であったはず。これがさまざまな社会問題と関連付けられながら「公共事業悪玉論」や「公共事業不要論」にまで行き着いた。建設産業もこの10年余で急進的に進められた入札制度改革の影響により、多くの企業が体力を消耗。東日本大震災の前には除雪体制の維持が不可能になることさえ懸念された▼震災を経て短期的な業界環境は好転したが、構造的な課題は先送りされたまま。復興需要が一巡したこれからが本当の正念場だろう。加えて今後は、建設産業における働き方に注目が集まると思われる。地域社会の維持を担う建設産業は、それ自体が一つの社会インフラ。社会全体でのコスト負担のあり方も含め、建設業における「働き方改革」の正しい議論が進むよう、本紙もその一助となりたい。
●つむじ風 2月21日
 盛岡で育った子供たちが幼稚園や小学校の遠足で一度は訪れるのが岩山エリア。昔は展望台から盛岡市内を一望したものだった。今は、動物公園が遠足の主流になっているのだろうか▼盛岡市は、同公園の再生に向けて事業計画案をまとめた。コンセプト案は「人と動物と自然が、共生する動物公園~人と動物が参加する、新しい福祉の形~」。岩山の立地や自然環境を活用し、都市と自然が共生できる持続可能な環境モデルとしての総合公園「環境公園」を目指すとしている▼盛岡の中心市街地から、わずか十数分。緑に溢れ、動物公園などの観光施設資源も点在する。施設の老朽化などもあり再整備は必要だが、点と点だった各施設の連携を深めていくことにより、魅力あるエリアとして生まれ変わることができるのではないか▼宮古盛岡横断道路の一環として整備が進められている都南川目道路も、19年度内の全線開通に向けて、手代森トンネルや都南大橋側の終点付近の整備が順調に進んでいる。盛岡市民のみならず、県内外からの同エリアへの時間距離も一気に縮まる。
●つむじ風 2月20日
 理化学研究所計算科学研究センターは、スーパーコンピュータ「京」の後続機となるポスト「京」・通称の名称を募集中だ。個人であれば誰でも応募可能で、応募期間は4月8日まで。5月末の公表を予定している▼スーパーコンピュータ「京」は、1京(1の後ろにゼロが16個)回の計算を1秒で完了できることが名前の由来になっている。ポスト「京」は、最大で「京」の100倍のアプリケーション実効性能を有し、世界トップレベルの性能を目指す▼ポスト「京」は、防災・環境問題やエネルギー問題、産業競争力の強化などのカテゴリーで、九つの重点課題に取り組む。地震・津波の予測システムを、国や自治体などが防災や災害復旧に有効利用できるように実用化も進めるという▼今年8月には計算資源の共用が終了となる「京」。これまでの成果として、多くの恩恵がもたらされたことに感謝したい。ポスト「京」に求められるハードルは高いが、世界トップレベルであることを広く知ってもらうとともに、世界中に親しみやすい名称となることを期待したい。
●つむじ風 2月19日
 震災の津波で全壊した市役所庁舎の再建を目指す陸前高田市。庁舎の新築工事は、5日に入札を終え、順調に推移すれば、20年度内の完成に向け工事に入っていくことになる▼再建事業では、建設地となる現高田小学校の跡地(敷地面積は約1万2000平方㍍)に、庁舎棟と車庫・倉庫棟、資材倉庫棟を整備する計画。このうち、庁舎棟は鉄筋コンクリート造地上7階建ての、延べ床面積5643・36平方㍍。庁舎の高さは33㍍で、中心市街地からのランドマーク的な建物になる▼沿岸被災地では、同じく釜石市でも新市庁舎の整備に向けた準備が進む。このほどまとめた基本計画案では、延べ床面積で8000平方㍍以下、概算事業費として約59億円を提示。3月で基本計画が策定されれば、その後設計に取り掛かり、整備内容の具体化が図られていく見通しだ▼いずれも行政拠点としてだけでなく、市民交流や災害時の対応を担う、市のシンボル的な建物となるはず。復興への取り組みを円滑に支えていくためにも、着実な事業の進捗が求められるだろう。
●つむじ風 2月18日
 平年より気温の低い状況が続いた先週。一転して、今週は平年より高い気温で推移する週間予報が出されている。インフルエンザなどの流行はまだ続いており、寒暖差による体調を崩す懸念も含めて、体調管理には気を付けていきたい▼近年の自治体の施策を見ると、子どもたちの医療費に対する助成を手厚くするなど、子育て支援に関する事業に力点を置いているのが見受けられる。インフルエンザの流行期には、そのありがたみが強く感じられる▼各自治体の新年度予算案が出始めてきているが、新年度においても子育て支援策を重視している傾向が見られる。人口減少に少しでも歯止めを掛けるため、住みやすいまちづくりの施策の一環となるものだが、住みよいまちづくりにはインフラ整備も当然重要なものとなる▼医療面からみても、各地域で医師数が減り診療科も減る中、距離の離れた病院に行く必要性が生じることも考えられ、アクセス性を良くすることが必要となり、インフラの充実が求められる。必要なインフラ整備にも事業費の充当が願われる。
●つむじ風 2月15日
 岩手労働局は昨年末、県内132現場を対象に実施した一斉監督指導の結果、58・3%に該当する77現場で、何らかの安全衛生法違反が認められた▼直近の違反率の推移を見ると、14年が70・7%、15年が68・8%と約7割。以降は16年が56・1%、17年が61・5%と6割前後で推移している。一時期よりは改善しているものの、半数を超える現場で何らかの法違反が認められる状況は、あまり好ましいとは言えない▼岩手労働局では、発注者や業界団体に対して、労働災害と健康障害の防止対策の徹底を要請。重点項目として「元方事業者の下請事業者に対する指導の徹底」「墜落防止措置の徹底」「建設機械による災害防止対策の徹底」「作業主任者の選任と職務の励行」「安全意識の高揚」「過重労働による健康障害(過労死等)の防止」の6項目を挙げている▼このところ年度末に向けての発注が活発になってきており、国の二次補正予算に対応した発注が増えてくることも期待されるところ。安全・安心な地域づくりに向けて、まずは各現場における安全・安心を。
●つむじ風 2月14日
 朝に見たニュース番組で、道の駅と地方創生がテーマに取り上げられていた。道の駅を中核施設として、地域を積極的に盛り上げていこうというもの。「人を呼び込むためにも、いろいろな工夫・努力が必要なんだなあ」と考えながら、家を出発した▼本県内においても、新たな道の駅の整備が計画されている。特にも沿岸地域に大きな環境変化をもたらすのは、縦軸となる三陸沿岸道路だろう▼久慈管内4市町村では、同道路の久慈北インターチェンジ付近に、広域道の駅の整備を計画。19年度には用地交渉や事業者の選定手続きを進めていく予定だ。田野畑村は、道の駅たのはたの移転へ計画検討を進めており、地域の声を取り入れている段階。19年度は実施設計に着手する予定で、順調に進めば同年度下期にも着工予定となっている▼沿岸地域では、東日本大震災からの復興まちづくりが形になり、色とりどりの案内看板が増えた印象も。道の駅は地域の色をPRする施設。三陸沿岸の独自色を積極的に発信し、地域の飛躍・発展につなぐ道の駅となってほしい。
●つむじ風 2月13日
 文部科学省が励行する「早寝早起き朝ごはん」運動。この運動を国民運動として推進する母体が「早寝早起き朝ごはん」全国協議会で、運動を推進するため様々な活動を展開している▼活動を紹介するためニュースレターなどを作成し、第26号では企業における睡眠報酬制度の導入を紹介。スマートフォン(スマホ)のアプリで睡眠時間を計測し、1週間のうち6時間睡眠が5日間で500ポイント、7日間で1000ポイントなど。獲得したポイントは、菓子や飲料などと交換できるという▼ある大学では、乳幼児の眠りと育児をサポートするスマホのアプリを開発。親が1週間連続で入力した情報をもとに、小児睡眠専門チームがアドバイスを送信。そのうち一つの目標を選び試すというサイクルを繰り返し、睡眠習慣の改善に取り組んでいる▼就寝前にスマホを見ていると、時間を忘れ見続けて睡眠時間が短くなる。だめだと分かってはいるが、なかなか止められない習慣となっている。改めて、スマホとの上手な付き合い方、適切な距離を考えなければならない。
●つむじ風 2月12日
 今年度の2級土木施工管理技術検定の学科試験で、一関工業高校の土木科3年生は、受験した全員が合格した。全国の合格率は6割程度だが、今年度の県内の工業系高校生の合格率は約86%と高い▼土木施工管理技士の資格取得に向けて、工業系高校生などには、かつて合格すると土木施工管理技術検定の学科試験の一部が免除される土木施工技術者試験が実施されていた。この試験も難関だったが、県内の高校で複数年連続で全員合格を成し遂げた高校もあった▼公益法人改革の一環で土木施工技術者試験がなくなり、さらに難関の2級土木施工管理技術検定の学科試験を高校生は受けることとなり、当時は「合格はなかなか難しいのでは」とも聞いた。それが学校側の取り組みなどもあり、ここ2年、県内から受験した生徒の全員が合格の高校が出ている▼地元業界としては、優秀な技術者の卵を受け入れる体制を構築する必要がある。求人数だけでなく、将来性や待遇面など学生が入職したいと感じる環境の形成が重要で、官民一体の取り組みでなし得るものだろう。
●つむじ風 2月8日
 県測量設計業協会が会員企業を対象に実施したアンケートの結果、半分以上の企業がi―Constructionへの取り組みに着手していることが分かった▼岩測協では昨年、「生産性革命・岩測協・i―ビジョン」を策定し、協会員のi―Conへの対応力強化に向けた課題を整理した上で、自助努力を呼び掛け。「協会員企業の十数社以上がi―Conに係る業務の受託対応が可能となり、うち数社以上が3D設計に関する受託対応が可能となること」を当面の目標としている▼土工計測だけではなく、3次元設計モデル作成(構造物等)の受注実績も上がっていることを踏まえ、岩測協では「目標の第一段階はおおむね達成」と分析。今後は、i―ConやBIM/CIMに特化した実務者・技術者レベルの意見交換会や研修会、新たな提言に向けた検討などを行う考え▼復興需要の先も見据えながら、小規模工事への展開、コンサルと施工業者の連携強化、設計段階における3Dデータ活用などの検討も必要。県など発注者の積極的な関与も求められるところだ。
●つむじ風 2月7日
 復興支援道路として整備が進められてきた東北横断自動車道の遠野道路が、3月3日に開通する見通しとなった▼開通予定区間は、遠野住田ICから遠野ICまでの延長約11㌔。同区間が未開通のため、これまで横断道の利用者は一般道への迂回を余儀なくされていた。走行時間の短縮は約11分だが、特に大型輸送車のドライバーにとって、精神的な負担軽減の効果は計り知れないものがある▼同区間の完成により、内陸と沿岸の主要都市が自動車専用道路で結ばれることになる。さらに釜石西IC-釜石JCT間の釜石道路(延長約6㌔)が開通すれば、東北自動車道と三陸沿岸道路の2本の縦軸が直結する▼花巻市や遠野市への観光入込客は、ここ数年横ばいながら、外国人観光客は増加傾向にあるという。日本の原風景が残されている民話の里・遠野。遠野に限らず、本県には外国人が興味を抱きそうな観光資源が点在しており、高速道路網の開通は大きなアドバンテージとなる。多くの外国人が押し寄せるラグビーW杯で、岩手の良さを広くPRしたい。
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