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2021年
6月25日(金)
10:45

コラム集

●つむじ風 6月25日
 県が先ごろ策定した「県新広域道路交通ビジョン」と「県新広域道路交通計画」の中で、(仮称)久慈内陸道路と(仮称)大船渡内陸道路の2路線が「構想路線」に位置付けられた▼このビジョンは、広域的な交通の課題や取り組み、ICTや自動運転等の技術革新などを踏まえ、広域的な道路交通の方向性を定めるもの。策定に当たっては「いわて県民計画」の道路に関する取り組みを抽出し、三つの基本方針と計画を定めている▼基本方針の一つである「広域道路ネットワーク」の計画では、路線の階層を▽高規格道路▽一般広域道路▽構想路線│に設定。将来的に高規格道路としての役割が期待されるものの、起終点が決まっていないなど個別路線の調査に着手していない道路を構想路線とした▼構想路線に設定した2路線は重要港湾と内陸部を結ぶ道路の強化を目指したもの。直ちに事業着手へ結び付くものではないにせよ、県の計画に掲載されたことに意味がある。ほかにも高規格化や事業化が求められる路線は数多い。地域から必要性を強く訴えていきたい。
●つむじ風 6月24日
 「あの道の駅のソフトクリームが美味しくて、大好きなんですよ」。ある取材先の自治体職員が話していた一言だ。最近の取材では、何かと道の駅が話題になることが多い。レストランの人気メニュー、お土産品などで盛り上がることも▼県内では、道の駅の整備が進められている。三陸沿岸道路の全線開通を見据えた主な動きでは、久慈広域4市町村による広域道の駅や、山田町の(仮称)新・道の駅「やまだ」の整備などが計画されている。田野畑村の道の駅たのはた「思惟の風」は4月にグランドオープンし、人々が集う拠点が形成された。県内では、そのほかにも観光客を受け入れる環境を整えたりして、魅力のアップに力を注いでいる▼話題になるのは、食べ物のことばかりではない。自然災害など緊急時の活動拠点として、施設機能の発揮に期待する声も多く聞かれる▼「こういう道の駅の計画があるようですよ」と取材相手に伝えると、興味が引かれる様子。地域の良さとともに、道の駅が持つ防災機能を周知・共有することも重要な視点になりそうだ。
●つむじ風 6月23日
 学校法人北上学園が運営する専修大学北上高校は、第一校舎の建て替えが計画されている。現在、基本・実施設計を進めており、生徒の思いを設計に反映させようとワークショップを開いた▼ワークショップには約30人の生徒が自主参加。設計共同体を構成するNASCAの古谷誠章代表は早稲田大学の教授も務め、導入でこれまで携わった数多くの事例を紹介。その中で、ダメ元や子どものユニークな案でも実現可能などと生徒らに呼び掛けた▼1年生は3年時に新校舎を使えるが、2・3年生は卒業後の完成となる。3年生からは「大学を卒業後、『絶対この学校で働きたい』と思える校舎にしたい」「ここが私の母校と誇りを持てる校舎にしたい」と意欲的な話しを聞くことができた▼「建築に対する固定観念があった」「身近な建物を『建築』の視点で見てみたい」…。ワークショップ後の振り返りで、生徒らは気付きや発見を紙に書いていたのが印象的だった。建設業への魅力が高まり、さらに一歩踏み出すことにつながる取り組みとなることを期待したい。
●つむじ風 6月22日
 陸前高田市が市中心部に整備を計画する、ピーカンナッツの産業振興施設。施設の建設は施工業者が決まり、今後、現地で工事が本格化していく▼建設場所は、同市高田町字馬場前地内。施設は、鉄骨造平屋建て、床面積1745平方㍍の規模で整備される。ピーカンナッツの加工・販売拠点として、施設内には工場エリアに製造室や選別室、出荷室、ストックヤードなどを設置。店舗エリアには店舗、キッチンスタジオ、多目的スペースなどを配置する▼施設は22年3月の完成を計画。その後、施設使用者が、工場設備の搬入をしていく予定で、施設の供用は、同年6月以降になる模様だ。現在、同市産のピーカンナッツについては苗木を試験栽培中。実際に実が採れるようになるまで、まだ数年かかるため、当分はアメリカからの輸入品を使うことになりそうだ▼同市が、新たな地域産品とすべく、国内初の産地化と商業生産の基盤づくりに取り組むピーカンナッツ産業。着実に6次化を進め、まちなかのにぎわいづくりとともに、復興を支えるものになればと思う。
●つむじ風 6月21日
 先週は、大気の状態が不安定な天候が続き、晴れているかと思えば、雷が発生しはじめ、突然の大雨に見舞われるなどした。レーダーによる解析などで、県内でも記録的短時間大雨情報や土砂災害警戒情報が出された地域が生じた▼土砂災害警戒情報については、危険な場所からの避難が必要とされる警戒レベル4相当が発令された。市町村から発令される避難指示などの目安となるもののようだが、一つの地域を対象としたものから始まり、隣接個所などへ拡大していく状況には、危機感が強まる▼避難などの各種情報は、以前よりさらに、頻繁に出るようになったと感じる。いち早い避難などの情報は生命を守るため必要なものだが、発令されて被害がないことが続けば、慣れにつながる恐れも生じ、対応策が必須だろう▼各種警報などの情報は、現場で働いている作業員にとっても重要なもの。災害時にパトロールや応急復旧などの役割を担う業界全体にとっても同様で、警戒情報の発令時や発令が予想される場合、迅速かつ的確に行動できるよう備えておきたい。
●つむじ風 6月18日
 20年度の災害級の豪雪。除雪を担当する企業は連日、昼夜を徹して対応に当たった。これを「活躍」と呼ぶことが適切かは分からないが、県民のライフラインを支える産業としての存在感が高まったことは間違いない。一方、業界関係者の間に上がったのは「社員に1人でも新型コロナウイルスの感染者が出たら、除雪体制が崩壊する」という懸念の声だった▼17日付の全国版の業界紙1面に、群馬県が建設業従事者を「エッセンシャルワーカー」に認定したとの記事が掲載された。自然災害や家畜伝染病などが発生した際、地域建設業が最前線で対応するための備えを万全にすることを目的としたもので、ワクチンの優先接種対象になるとのこと▼ワクチンの優先接種はさておき、インフラ整備や維持の担い手がエッセンシャルワーカーとして明確に位置付けられたことには、大きな意義がある。当欄で繰り返し述べていることだが、地域建設業のあり方を考えることは、地域の危機管理について考えることと同義。しつこいようだが出水期を前に改めて言っておきたい。
●つむじ風 6月17日
 ようやく高齢者の新型コロナの予防接種も軌道に乗ってきた。周辺でも1回目の接種を終えた人が出始めている。国内では、企業を中心とした職域接種もスタート。だが、一般の我々がいつ接種できるかは、全く見当がつかない▼各州により異なるものの、ワクチン接種が進む米国では、マスク着用義務や施設の入場制限の解除も行われているとか。変異株の影響などもあり、今後の動向は分からないままだが、ワクチン接種が進んでいる国・地域の感染が収束すれば、我々にも明るい希望が見えてくる▼とは言え、今夏もマスクでの生活を強いられそうだ。マスク生活に入って早1年半。屋外での適度な距離は「2㍍以上」というが、人の姿を見ると慌ててマスクを付け直したりする。一種の恐怖症のようなもので、1人で車を運転している時も、気が付けばマスクをしていたりする▼昨年も経験したが、マスク着用により熱中症のリスクが高まる。作業時も「細目にマスクを取ることが望ましい」とされており、やはり基本である「現場での意志の疎通」が重要になる。
●つむじ風 6月16日
 制度創設から四半世紀が経過し、登録数が全国で1200駅になろうとしている道の駅。国土交通省は11日、防災道の駅として全国39駅を初めて選定。東北で5駅、県内で唯一「遠野風の丘」が選ばれた▼2011年3月の東日本大震災当時、遠野風の丘は、沿岸各市町村への後方支援拠点と
●つむじ風 6月15日
 陸前高田市が市中心部とアップルロード(主要地方道大船渡広田陸前高田線)を高台で結ぶため、整備を進めてきた高田米崎間道路。11日には、道路の総延長約2㌔のうち、西側約1・6㌔が開通を迎えた▼同道路は、社会資本整備総合交付金(復興枠)を活用し、13年度に事業着手。高田北幹線(市中心部の高台部をつなぐ道路)の東端と、アップルロードと国道45号との接続部までを結ぶ約2㌔で、震災での津波浸水エリアを通らずに、地域間の通行が可能となる▼11日は、高田北幹線東端から、米崎町字佐野の米崎保育園付近までが供用を開始。利便性の高い生活道路として、地元住民などが車で走行していたほか、学生も通学路に利用していた▼残る約0・4㌔は整備中で、7月末の開通が予定されている。全線供用すれば、三陸沿岸道路の陸前高田インターチェンジからアップルロードまでが一本化し、さらに広田半島へと続くルートになる。病院、学校などへのアクセス向上や、産業・観光振興への効果も期待されるだけに、一日も早い完成が求められるだろう。
●つむじ風 6月12日
 3月20日や5月1日に、県内で震度5弱を観測するなど、今年は少し規模の大きな地震がたびたび発生している印象がある。加えて、3月や5月の地震は土曜日と週末に発生している▼休日や夜間に災害が発生した場合、平日の日中に比べて初動体制が遅くなることも考えられる。夜間の場合は、周囲が見えないなど被災状況を確認しきれない場合もあるだろうが、地域の安全・安心を確保する役割を担う建設業界として、できる範囲内での迅速な情報収集、応急復旧などが期待される▼08年6月14日に発生した岩手宮城内陸地震も、土曜日の朝に起きた。今年は、同地震から13年となる。県建設業協会一関支部では、今年も同日に情報伝達訓練を実施する予定。ASPを活用して、被災状況などを報告する訓練を実施することとしている▼今シーズンも災害の発生が危惧される梅雨時期に入ってきた。災害の発生が心配されるようなレベルの雨や地震などが、発生しないことが第一に願われる。ただ、有事の際には、迅速かつ的確な対応が取れるように備えておきたい。
●つむじ風 6月11日
 「一致協力して怪我や病気を追拂ひませう」。1928年の第1回全国安全週間のスローガン。これが戦時下となると「安全報國、銃後の護り」(1938年)、「誓って安全、貫け聖戦」(1942年)、「決戦一路、安全生産」(1944年)など、勇ましいというか、統制色が強まっている▼戦後は1960年までスローガンは無し。復活後しばらくは「設備」「点検」「環境」が目立ち、技術や合理性が重視されていたのだろうと感じられる。「みんなで」が初めて使われたのは1971年。「トップの決意」は1993年から。日本と韓国でFIFAワールドカップが開催された2002年は「めざすゴールは危険ゼロ、進めよう職場の安全管理」だった▼全国安全週間のスローガンは、時代性が見えて面白い。今年は「持続可能な安全管理、未来へつなぐ安全職場」と、SDGsを意識したか。現在のコロナ禍にあっては、第1回のスローガンに立ち返りたい気分も。「一致協力して労働災害やコロナ禍を追い払いませう」。どうせならば、みんながトップの決意の下で。
●つむじ風 6月10日
 普段の生活の中で、身近にある砂防施設の存在を気に掛ける人は、それほど多くはないのではないか。しかし、台風・局地的豪雨などの際に、砂防施設は見えない所で大きな力を発揮する。16年台風10号災害においては、既存施設が効果を発揮した事例も確認されている▼県沿岸広域振興局土木部岩泉土木センター(佐々木雅章所長)は先週、岩泉町立小川中学校(佐々木一成校長)の1年生を対象に、土砂災害から身を守るための出前講座を実施した。同土木センター職員は台風災害の教訓を伝え、ハード・ソフト両面の対策、避難の大切さを生徒に呼び掛けた▼出前講座では、模型実験や現場見学、ワークショップなどを実施。生徒たちは日頃の備えの大切さを実感した様子だった。職員らは分かりやすい言葉を用いて、生徒への防災教育に力を注いでいた▼出前講座はソフト対策の一つ。地域の防災力を下支えするための地道な取り組みと言える。目に見えないものでも、着実な取り組みが地域の力に―。ハード・ソフトの土砂災害対策に改めて目を向けたい。
●つむじ風 6月9日
 国土地理院は、「イラストで学ぶ過去の災害と地形」をウェブサイトで公開した。全国85カ所の水害と地形の関係をイラストで説明しており、本県では北上川や久慈川、小本川で4カ所が抽出されている▼地形図と色分けのみでは伝わりづらい内容だが、災害と地形の専門家の意見を踏まえ、できるだけ専門用語を使わないように工夫している。教育現場における防災教育などに利用でき、地形に潜む危険を学ぶことができるという▼周囲の山地の様子、川のみちのり、川の周りの様子│の三要素を組み合わせ、過去に災害が発生した場所と似た地形を見つけることもできる。山地がなく、なだらかな平地という地理特性がありながら、大雨による内水氾濫などにより過去に災害が起こった事例が紹介されている▼「川が曲がる部分は増水時に川が堤防を傷つける力が強くなる」「なだらかな平野では浸水範囲が広くなりやすい」「町の中を流れる小さな川にも注目」…。コンテンツに登場するハザマ博士の解説にも注目してほしい。過去の教訓を生かして出水期に備えたい。
●つむじ風 6月8日
 大槌町は町中心部・町方地区で、防災集団移転促進事業の移転元地に、郷土財活用湧水エリアを整備。5日に落成式を行った。今後は、エリアを中心に町が有する貴重な湧水環境、多様な生態系の保全が図られていく▼エリア周辺では震災で被災後、残された水路や自噴井群、震災での地盤沈下の影響により、イトヨやミズアオイに代表される希少動植物の生態系が形成された。このことから町は、エリアを郷土の貴重な財産と位置付け、今回、環境・生態系の保護に向け必要な施設を整備したもの▼エリアは同町須賀町の1・45㌶。区域には休憩施設1カ所のほか、自噴井、案内板などを設置。淡水池や、海との連続性の観点から、淡水と海水が潮の満ち引きで交じり合う汽水池も整備されている▼式では大学関係者が、今回の整備を「スタート地点」と指摘し、「町民や関係者が一体となって、エリアをより良いものにしていくことが大事」と助言していた。貴重な湧水環境をいかに守り伝えていくか、活用方法や情報発信について考えていく必要があるだろう。
●つむじ風 6月7日
 今シーズンは、記録的な早さで梅雨入りが発表となった地域も出ている。東北北部は、例年の梅雨入りが6月中旬頃だが、いつ頃になるだろうか。入る時期、明ける時期、どんな気象で推移していくか、現場での作業がメーンの建設業にとって特にも気になる▼例年、工事発注が多くなってくるのが6月。例年以上にぐずついた天候が多くなれば、工事の進捗にも大きく影響してくる。雨の降り方にも気を配る必要が出てくる▼6月は、安全大会も盛んに開催される時期だが、コロナ下で前年と同様に開催を取りやめることとしている企業も多いと思う。各社とも安全面に関し広く周知はしているだろうが、安全管理の徹底や健康面に留意しての作業を啓発する一つの機会ができないこととなる。終息が見えず、さまざまな面で制限が続く生活で気分的にもマイナスになりがちなことも、労働災害の発生が心配される▼労働災害は、現場での作業を始めた時期が起きやすいともされる。まずは、現場に入り始めるこの時期、安全面に留意して作業を本格化させていきたい。
●つむじ風 6月4日
 もう30年以上も前のこと。学生の頃の知人で、とにかくよく転ぶ女性がいた。道路の段差から何も無い場所まで、すってんすってんよく転ぶ。看護学校を卒業して看護師になったが、今やすっかりベテランだろう。職場で転んでいなければよいが▼今年4月までの県内全産業における労働災害の4割以上が転倒災害。転倒災害は特にも冬期間の気象状況に左右され、1~2月前半の積雪・凍結の影響によることは明らか。休業4日以上の死傷者数は208人で、前年と比較すると98人の増と大幅に増加している▼6月は「STOP!転倒災害プロジェクト」の重点取組期間。チェックリストを活用した安全委員会などによる職場巡視、職場環境の改善や労働者の意識啓発などを通じての、転倒災害防止対策の実施と定着状況の確認などが求められている▼かくいう自分も最近よく転ぶ。よそ見をしては段差に引っかかり、足が上がっていないためか何も無い場所でつまづく。昔の知人を心配するよりも、自分自身の意識啓発が先か。チェックリストに目を通さないと。
●つむじ風 6月3日
 盛岡南公園野球場の起工式が5月31日に現地で行われた。長らく本県の野球を支えてきた県営野球場の後継施設。23年4月の供用開始に向けて、いよいよ工事が本格化する▼人工芝球場は県内初で、照明も最新鋭のものを導入する。併設して屋内の練習場も整備。設備面では、プロ野球を常時開催している球場と引けを取らないのではないか▼このほか新球場には、キッズスタジアムのほか、屋内練習場にはランニングコースやボルダリング壁、トレーニングルームなども整備。隣接するいわぎんスタジアム(盛岡南公園球戯場)とともに、県内スポーツの一大拠点を目指す▼新野球は県と市が共同整備するもので、複数の自治体が連携して運動施設を整備するのは全国初という。道路橋やトンネルなどと同様に、スポーツ施設についても全国的に老朽化が進行。2033年には、建築後50年以上を経過する公共スポーツ施設は6割超になるという。財政難の中、地方財政における体育施設費は、ピークの1995年に比べ6割程度だとか。今後のモデルともなる事業である。
●つむじ風 6月2日
 盛岡市鉈屋町界隈で、街並みの保存活用を進めている盛岡まち並み塾(海野伸理事長)が、国土交通大臣表彰となる手づくり郷土賞を受賞。このほど、認定証の授与式が盛岡市内で開かれた▼授与式には、同塾の海野理事長や細川智徳副理事長兼事務局長、東北地方整備局の梅野修一局長、来賓の谷藤裕明市長らが出席。梅野局長から海野理事長らに認定証などが手渡された。梅野局長は、コロナ禍の中、対面で授与できたことにうれしさをにじませていた▼梅野局長は、数年前に本省で同賞に携わっていたという。今回、実際に界隈を散策し、きれいに利用されている井戸や、新しい建物でも昔の雰囲気を残しながら建て替えられていることに好印象を持った。「地域全体で取り組みを進めようとしているのがよく分かった」と話す▼「受賞はスタートライン」との表現でエールを送る梅野局長。どの時代にも通じる普遍的な財産として、さらなる高みへ…。今回の受賞を契機に、さらに地域が元気になる取り組みを進め、県内外で新たに取り組むきっかけにつながってほしい。
●つむじ風 6月1日
 県は住田町中心部の治水対策を図るため、気仙川に架かる昭和橋の架け替え事業を進めている。事業では、用地の手続きを推進中。用地がまとまり次第、現橋の解体や新橋の整備が本格化していく模様だ▼現在の昭和橋は、世田米商店街と役場周辺を結ぶ、橋長72・94㍍、幅員3・2㍍のコンクリート橋。1933年に完成し、親柱に「せうわはし」と名を刻まれた同橋は、周辺の蔵並みとも調和し、古き良き歴史を伝える町のシンボルとなっている▼一方で現橋は橋脚の間隔が狭く、橋桁までの高さが不足しているため、増水時に流木などが川の流れを妨げる恐れがあることから、県では架け替えを計画。地元の意見も反映させながら、19年度で新橋(橋長72㍍、全体幅員7・8㍍)の設計をまとめている▼現橋の下流には仮設歩道橋も完成済みで、現橋解体に合わせ通行が切り替えられる予定だ。今後の整備スケジュールは用地次第ということになるが、近年は雨の降り方も変わってきているだけに、着実な事業の進捗を図り豪雨などに備えていく必要があるだろう。
●つむじ風 5月31日
 「造ったものが地図に残り、多くの人に使われ喜ばれる」「達成感が大きい」。建設業の最大の魅力と言っても過言でなく、実際に従事者からも多く聞かれる。建設業への就職を考えている学生らからも志望する理由、建設業の良いイメージなどに挙がる▼「土質や気候条件など現場によって違い、同じものを造ることはない」。建設業の楽しさと同時に難しさでもある。大変な部分もあるからこそ、完成したときの喜びは何事にも代えがたい。建設業に従事する者にとってごく当たり前のことが、一般にはどの程度知られているのだろう▼きょう31日、奥州市水沢の国道397号新小谷木橋が、待望の開通を迎える。長年の悲願だった新しい橋が整備され、待ち焦がれていた地元は大きな喜びに包まれていることだろう▼新小谷木橋や橋梁前後の道路改良も、設計や施工業者をはじめ事業に携わった多くの関係者の多大な労苦もありながら進められ完成となった。デザインの決定などには地元も参画しており、新小谷木橋が末永く親しまれ、愛される橋となってほしい。
●つむじ風 5月28日
 県土整備部の中平善伸部長は、県土整備部版「コロナ感染症対策」として、受発注者の双方が感染予防に取り組みながら、県内の経済活動を下支えするための着実な公共事業の実施を呼び掛けている。県土整備部の21年度の公共事業費は、20年度2月補正と一体となった15カ月予算として執行される。通常ベースで約644億円を計上。これは前年度比で1・56倍に相当する▼中平部長は「1・56倍という右肩上がりのベクトルは大きな意味がある」として、行政と業界とが一体となった取り組みを進めることの重要性を強調。その上で「コロナ禍にあってフロー効果に着目して、公共事業の役割をPRしてもよいと思う」との見解も示している▼経済対策としての公共事業は、行政機関が予算を計上して終わりではない。建設企業が受注して工事を執行してこそ効果が発揮される。国土強靱化の関連では、道路施設の老朽化対策に向けた舗装補修工事などの開札結果が出始めている。コロナ禍における経済の下支えのためにも、適正価格での受注が望まれるところだ。
●つむじ風 5月27日
 県北振興を支えるための新しい道路整備計画が動き出す。県北広域振興局土木部は、21年度からの新規で、一般国道395号阿子木地区(久慈市~洋野町)の道路改良事業に着手。同事業では、拡幅やルートの一部切り替えなどを検討している。21年度は道路詳細設計に取り掛かる予定だ▼同地区は久慈市―洋野町境付近に当たり、視距不良区間や線形不良区間がある。特にも、冬場の交通安全に支障を来している▼本県県北地域や青森県南地域においては、㈱十文字チキンカンパニーやプライフーズ㈱などの養鶏場や農場、工場が多数存在。実際に道路を走行すると、農場などへの案内看板を目にし、畜産業に注力している地域なのだと肌で感じた▼同地区の改良は、県と青森県が連携して策定した畜産業・物流活性化計画の基幹事業の一つとして、盛り込まれている。交通アクセスの改善のほかにも、地域産業の活性化へ、大きな事業効果が発揮されるのではないか。一つの県という枠組みにとらわれない、広域振興に結び付くような道路事業の展開に注目したい。
●つむじ風 5月26日
 今後5年間のインフラ整備の方向性を示す「東北ブロックにおける社会資本整備重点計画」。その素案が24日に有識者懇談会で示され、委員との意見交換を経て了承された▼全国版で設定した六つの重点目標に、東北版は独自の小目標として16項目を設けている。東日本大震災からの復興・再生を一丁目一番地と位置付けるとともに、震災や東日本台風などの教訓を生かした圏域全体の防災・減災対策の推進、雪の克服も打ち出している▼新型コロナウイルスは、社会資本整備の方向性にも影響を与えている。「東京一極集中是正の受け皿づくりに向けた多核拠点相互の共生・連携の推進と基盤整備」と明記。高規格道路ネットワークや空港・港湾のさらなる活用に加え、中心市街地の活性化などの推進にも取り組む▼今後、原案を取りまとめパブリックコメントや市町村からの意見聴取を図り、8月の計画策定を目指す。東北独自となる16の小目標を実現するための取り組みや事業を着実に進め、「正のスパイラル」によるストック効果のさらなる拡大につなげたい。
●つむじ風 5月25日
 県が復興事業で釜石市の鵜住居川河口周辺に設置した、鵜住居川水門と片岸海岸防潮堤。施設は昨年度までで工事を終え、津波防護の要として、被災地の安全安心を支えている▼鵜住居川水門の規模は、水門5門で延長は180㍍。片岸海岸防潮堤の延長は818・3㍍(樋門1基)。両施設とも、TP+14・5㍍(ビル4階分に相当)の高さで整備され、水門の管理橋と、防潮堤の上部は、ひと続きで歩いて渡れるようになっている▼先日、現地を訪れた際に完成した施設を歩いてみたが、水門・防潮堤のルートは、地域住民の散歩やジョギングにも活用されている様子。周辺には、釜石鵜住居復興スタジアムをはじめ、片岸公園、少し足を延ばすと砂浜が再生された根浜海岸も位置し、良いジョギングコースになるように思う▼防潮堤上からは、大槌湾や背後のまちづくりの様子が一望できるほか、水門管理橋や防潮堤のたもとには、施設ごとの復旧・復興の経緯などを示す説明版も設置されている。インフラツーリズムによる防災教育にも、積極的に活用していきたい。
●つむじ風 5月24日
 業界の各団体などでは、総会シーズンを迎えている。前年と同様、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受ける状況下だが、前年と比べて書面議決とする団体は少ない印象がある。とはいえ例年のように、総会後に懇親会を催す団体は、まだ皆無となっている▼「各企業の方々と顔を合わす場が極端に少なくなり、そんな生活に慣れてきてしまっている」とは、業界関係者からの声。「このまま顔を合わすことがなくなるのが普通になってしまうのでは」と危惧していた▼コロナ下で、前年から業者同士、あるいは受注者と発注者が直接会話をする場も相当に減ったと考えられる。ひと昔に比べて発注者が現場に出向く機会が減ったとの指摘もされるが、さらに拍車が掛かった部分もあるのかもしれない▼業者同士、受発注者間の会話する機会が減ることは、さまざまな面で弊害が生じることも予想される。ただ、現場によっては、オンラインの活用も推進してきている状況にはある。意思疎通をしっかり図り、情報や意識を共有できる場を確保することが大切だろう。
●つむじ風 5月21日
 弊社編集局の女性記者は2人。うち1人は入札記事の処理やデータ整理のほか、部局内の連絡調整など庶務的な仕事も担当している。彼女が外出している時は、資料探しに右往左往することもしばしば。気付けば完璧な「使えないおじさん」▼5月15日付の日本経済新聞37面。東北管内の女性管理職比率に関する記事が掲載されていた。ベスト30を見ると、トップの三沢市をはじめ実に14市町村と青森県の自治体が目立つ。ちなみに岩手県の自治体は…。ゼロでした▼「女性管理職比率の高い会社は、生産性も高い」。因果関係、相関関係、事実関係のいずれに対しても意見はあろうが、女性も男性も働きやすい職場は必然的に生産性が高いということだろう。一方で管理職になりたいと考える女性の割合は、男性よりも低いそうだ▼一時「名前のない家事」なる言葉が流行した。職場でも「名前のない仕事」の多くを担当しているのは女性社員。その上「管理職もお願い。もっと活躍して」は虫がよすぎるか。ならば僕らおじさんも、「名前のない仕事で活躍」しなければ。
●つむじ風 5月20日
 エンゼルスの大谷翔平選手の活躍が連日、新聞・テレビを賑わせている。19日時点で本塁打数はMLB単独トップの14号。レッドソックス戦では、9回2死から起死回生の逆転2ランを放った。ピッチングも徐々に調子を取り戻している▼昔はNPBに入る選手もほとんどいなかった本県から、世界最高峰のMLBで2選手が活躍するなど、考えられないこと。中でも大谷選手は、全米からも注目を浴びる存在。ただ開幕から1カ月半が経過し、投手・野手両方で活躍している姿を見ると、疲労の蓄積が気になる。健康でシーズンを乗り切ってほしいと切に願う▼本県でも日中の気温が20度を超えるようになってきた。季節の変わり目に注意が必要なのが熱中症。糖尿病や高血圧などの基礎疾患がある人はもちろん、疲労が蓄積している人などは発症のリスクが非常に高くなる▼しかも熱中症と新型コロナウイルス感染症は、初期症状が酷似。新型コロナが蔓延している中、例年以上に現場での対応が難しくなる。とにかく暑さに慣れるまで、規則正しい生活を送ってほしい。
●つむじ風 5月19日
 国土交通省は、「循環のみち下水道」の実現に向けて第14回となる国土交通大臣賞(循環のみち下水道賞)」の募集を開始した。募集するのはイノベーションと防災・減災、アセットマネジメント、広報・教育│の4部門▼広報・教育部門では、全国でさまざまな挑戦が続いている。前回の受賞例を見ると、㈱日水コンと女子美術大は「ART×下水道」をテーマに掲げ、循環型の広報・教育を模索し、そのシンボルとして汚泥で染めた白衣(ドクターコート)が生まれた▼新潟市では、下水道PRの第一歩としてポジティブなイメージに捉えてもらおうと、しゃべるマンホールや「ひと」に焦点を当てた下水道冊子を作り、下水道の魅力を発信。新潟県長岡市は、「丸い、落ちない、滑らない」というマンホール蓋の形状を結び付けた合格祈願マンホールカードを配布した▼約60年前には、下水処理人口普及率は国民の1割に満たなかったが、約8割が下水道事業の恩恵を受けている現在。当たり前だからこそ「自分ごと」として考えられるかどうかが重要となっている。
●つむじ風 5月18日
 陸前高田市は今月から、市中心部に再建した市役所庁舎で業務を開始した。新庁舎を拠点に、市民に寄り添う行政の推進と、復興後の地域振興に向けた取り組みが図られていく▼市庁舎は震災の津波で全壊後、11年5月から高台のプレハブによる仮庁舎で業務を行ってきた。市議会はこの10年で、3分の2の議員が仮庁舎での議場しか知らない状態になっていたという。市職員の中にも、そういった人が多いはず。気持ちを新たに、市民との接点を大事にしながら、市のまちづくりにまい進してほしいと思う▼庁舎最上階の7階には、市街地から広田湾まで眺望できる展望ロビーを設置。ロビー隣には、「奇跡の一本松」について広く知ってもらうため、一本松ゆかりの展示コーナーも設けている▼コーナーには、震災前の一本松の姿や、モニュメント化の過程を伝えるパネルのほか、一本松から作られローマ教皇が祈りを込めた十字架なども展示されている。庁舎を訪れた際は、新たな町の景観と、復興のシンボルの歴史を確かめに、足を運んでみても良いだろう。
●つむじ風 5月17日
 内陸部の業者の方と会話していた際、震災の復興事業が話題に上がった。「沿岸方面へ久々に出掛けたが、整備がだいぶ進んで施工現場がだいぶ減った印象だった。整備が進んだのは喜ばしいことだが、工事現場がなくなるのには、どこか寂しさも感じる」といった内容を話していた▼先日公表された20年国勢調査の速報値で、本県人口の減少数と減少率が、調査が始まって以来、最大となった。要因の一つとして県外から赴任していた復興関係の施工関係者が、施工の進展に伴い県外へ転出していったことが挙げられている▼移住定住などの人口減少に歯止めをかける方策が講じられているが、やはり働く場所がしっかり確保されることが重要に思う。雇用の受け皿としては、建設業に期待がかけられている部分もあるだろう▼建設業が雇用の受け皿としての役割をしっかり果たしていくため、仕事量の確保や維持は必須な要素。必要な公共事業費を保持していくための取り組みはもちろん、業界も自ら仕事を生み出していくような活動が必要になってくるだろう。
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