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2021年
9月26日(日)
04:32

コラム集

●つむじ風 9月24日
 9月20日現在の県内の交通事故発生状況は、前年に比べ119件減の1024件。コロナ禍で外出自粛や在宅勤務が増えたからだろうか。ただ盛岡地区だけは、盛岡東署管内が41件増、西署管内が6件増と大幅に増加している▼全国的に交通事故の発生件数が最も多い月はやはり12月。「師走」の言葉通り、慌ただしさによる不注意が原因なのだろうか。北国では街中でも雪が降り始める。次いで10月。気温も下がり、退社前に日没時間を迎える。そのほか8月や11月、3月なども事故の発生が多い。8月は暑さ、3月は多忙と、何となく予想がつく▼不注意をなくせば、大半の事故は防げるという。運転時の不注意につながるものは、疲労や慣れ、イライラ、感情の高ぶり…などだろうか。建設業の労働災害にも同じことが言える▼10月1日から7日まで、21年度「全国労働衛生週間」が実施される。今年度のスローガンは「向き合おう! こころとからだの 健康管理」。コロナ禍で多くの人々が閉塞感を感じる中、ストレスが心身にさまざまな影響を及ぼしてくる。
●つむじ風 9月22日
 気象庁はこのほど、昨年度に実施した気象予報士の現況に関する調査結果をまとめ公表した。調査対象は昨年12月11日時点で登録のある1万880人で、調査票の到達数は7582通で、回収数は5226通だった▼現在の勤務先は、無職が15%と高く、製造関係が8%、建設関係は3・7%。建設関係の7割は資格に満足し、その理由として「気象に関する知識を得られた」「職場での仕事のスキルアップにつながった」が上位に挙がっている▼気象予報士の資格や知識を役立てたいと考える業務は、回答者全体のうち4割が「地域における防災活動」を挙げている。建設関係では、「安全・防災・危機管理など職場の防災対策」が最も高く、「気象に関連するサービスの営業やコンサルティング、調査」も高くなっている▼今年8月17日現在、1万977人が、県内では70人が気象予報士として登録されている。雨、雪、風…。現場のみならず企業経営にも大きな影響を及ぼす気象条件。地元を知る気象予報士と交流や連携を深めることで、地域防災の向上にもつなげたい。
●つむじ風 9月21日
 小学1年の娘が、食事を終え食器を片付けようとしていた際に、物を落とす大きな音が聞こえてきた。お気に入りのご飯茶碗を割ってしまい、落ち込んだ様子。食器を一度に片付けようとして、両手に持てるだけの食器類を持った結果だったようだ▼数回に分ければ失敗する可能性は低いのにも関わらず、一度に片付けようと許容量以上の物を運ぼうとして物を落としてしまうことは、大人でもよくある。こうしたヒューマンファクター(人間の行動特性)は、現場作業で省略行為や近道行為にも置き換えられるだろうか▼本来の通路を近道したことで物などにつまづき転倒することや、安全帯を付けることが面倒と考えて付けずに作業したためバランスを崩して墜落など。省略行為や近道行為を起因として発生する労働災害は非常に多く、重大災害にもつながりかねない▼1分1秒でも工程を短くできればなどと考えて、近道や省略行為に及んでしまうこともあるかもしれない。ただ、事故のリスクの大きさを第一に考えて、これからの建設業の繁忙期に備えておきたい。
●つむじ風 9月17日
 県は、19年10月の台風19号(東日本台風)への対応として、治水対策などを進めている。久慈市内においては、小屋畑川と長内川の河川改修事業などを推進中。河川改修は21年度の新規事業で、26年度までの今後6年間で進めていく方針だ▼小屋畑川や長内川は、河川の断面が狭小で、流下能力が不足している。東日本台風の際には洪水が発生し、周辺の家屋が浸水。床上浸水123戸・床下浸水110戸の甚大な被害が発生した。浸水区域内には、長内保育園やデイサービスセンターなどの施設もあり、対策が急がれる▼県は、東日本台風と同等規模の洪水に対応するため、河川改修において河道の付け替えや河道掘削、橋梁の架け替えなどを実施する。21年度は設計を進めていき、河道計画を具体化していく。計画の細かい点に関しては、地元と調整しながら検討を加える▼日本では週末にかけて、台風14号やその後の温帯低気圧の影響による大雨が懸念されている。今後も豪雨・洪水に備えるとともに、着実に治水対策を講じていき、各地域の強靱化を進めてほしい。
●つむじ風 9月16日
 県道路メンテナンス会議はこのほど、20年度の道路構造物の点検結果(速報値)を公表した。20年度に調査した橋梁数は2805橋。そのうち判定区分Ⅲ(早期措置段階)は調査全体の約10%に当たる271橋だった。同Ⅳも1橋あった。一方、トンネルは64カ所を調査し、同Ⅲは42%に当たる27カ所だった▼今回の調査では、橋梁の同Ⅲは10%程度だったものの、同Ⅱ(予防保全段階)が51%と半数以上。トンネルは同Ⅲが40%超えている上に、同Ⅱも45%とほぼ半数を占める▼特に地方公共団体管理の橋梁については、全国で年間約7000橋の補修・修繕が行われているが、このペースで補修・修繕を行ったとしても年間約6000橋が新たに補修・修繕が必要な状態に進行する見込みという。国交省では、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」により、整備を前倒しで進めている▼広い県土に急峻な地形、過疎化が進む本県では、道路は生命線。一つの橋梁の損傷により、孤立を余儀なくされる集落は多い。予防保全型への早期の移行が望まれる。
●つむじ風 9月15日
 国土交通省は、民間企業や地方自治体などと連携して、ワンコイン浸水センサーを設置・情報共有し、リアルタイムで浸水状況の把握を行う実証実験を計画。実証実験の実施に向け、仕様などを検討する準備会合を設置する▼現在、参画する民間企業や地方自治体を募集中。対象はセンサー設置者と製造者で、期間は30日まで。16日には、説明会をWEB方式で開く。準備会合で、実証実験の仕様を検討・確定し、年内に仕様に基づき実証実験参加企業などを公募予定▼第一次実証実験では、センサー等の製造・調達を開始。全国2、3地域を想定している実証エリアにセンサーを設置し、実証実験を行う。必要に応じエリアを拡大して、第二次実証実験などの実施も予定している▼センサーの形状や価格はワンコイン程度(500円玉を想定)。現地に設置するセンサーと受信機で、浸水の状況が把握可能な検知システムを検討。実装段階では、数千万個以上を設置し、恒久的な体制の構築を目指す。流域地水の本格的な実践に向け、新たな取り組みが始まろうとしている。
●つむじ風 9月14日
 町全体の追悼・鎮魂の場として、(仮称)鎮魂の森の新設を計画する大槌町。震災津波伝承事業の一環として整備するもので、町は先週、条件付一般競争入札により施設の基本設計を公告した▼整備場所は、同町須賀町地内の県道、防潮堤、三陸鉄道などに囲まれた約1・5㌶の区域。エリア内には、芳名板、献花台を設置する「追悼の場」や、芝生等の開放的な広場となる「復興の広場」などを整備する計画。祈りの場としての要素を集約した、コンパクトな空間構成となっている▼町では、(仮称)「鎮魂の森」を、犠牲者への追悼・鎮魂の場、さらに震災の被害や教訓、復興への思い、支援への感謝を伝える場として整備する方針。町内外の人々が日常的に訪れることのできる施設として、23年度の完成を目指す▼整備予定地周辺には、町中心部を守る二つの水門や巨大防潮堤、震災伝承展示室を有する町文化交流センターなどが位置している。これらの施設ともつながりを持たせながら、訪れる人に震災の事実や防災の重要性について考えてもらえる場になればと思う。
●つむじ風 9月11日
 テレビでは、冬用タイヤのCMを見掛けるようになってきた。県からの公告を見ても、各広域振興局土木部や土木センターから、除排雪業務に関するものが出始めている。北国岩手では、まだ暑さも感じられる時期から冬に向けた準備を始めなければならないのを痛感させられる▼県の各機関から公告される除排雪業務について、ここ数年を比較すると、件数や業務名を変えて公告している機関が見受けられる。業務名は同じでも、除排雪の距離や内容が変わった案件も見て取れる▼距離に関しては、数㌔程度のものから数十㌔変わった案件も。道路改良や歩道設置などで変わった場合もあるだろうが、除排雪業務を担当する業者の事情などで、道路管理者と業界が協議した上で、担当する範囲などを組み換えるケースもあると思われる▼今冬は平年並みに推移するか、それとも昨年のように記録的な大雪、あるいは一昨年のように記録的な少雪となるか。除雪を担当する業者に負担を強い過ぎることなく、かつ県民の足をしっかり確保できるよう体制を整えてほしい。
●つむじ風 9月10日
 宮古市は、東日本大震災からの復旧・復興事業の一環として、運動公園や野球場、にぎわい創出のための地域振興施設など、子どもたちの成長や教育を支える施設を再建してきた。そのうち、同市の旧市役所庁舎の跡地を活用した公園も供用済みで、愛称はうみどり公園だ▼公園の愛称は、海、緑、うみねこなどの「うみどり」を掛け合わせたものとなっており、高校生が応募した作品が採用されている。市内の国道45号や国道106号を走行していると、公園の色合いも鮮やかで、明るい気持ちになる人も多いのではないか。大型で珍しい形状をした遊具があるほか、休憩スペースのあずまや、トイレなどがあり、親子連れの姿でにぎわっている▼公園内には、震災後の道路啓開作業「くしの歯作戦」の様子などを記したモニュメントも設置されている。三陸沿岸地域の震災遺構とはまた違った形で、大津波の記憶・教訓を留める場となっている。子ども、大人の年齢を問わず、一つの学び・新たな気付きの空間として、親しまれていくのではないだろうか。
●つむじ風 9月9日
 「終わりから 始まっていく 下水道」(20年度盛岡市下水道標語コンクール市長賞)。集められた汚水が浄化センターで再生され、川や海に戻っていく様子を表現しているのだろう。小学生ながら、水循環の仕組みをよく理解している▼20年度末の本県の汚水処理人口普及率は83・6%で、全国では35番目。全国平均は92・1%。全国平均とは、まだ8・5ポイントの開きがあるが、この1年で0・6ポイント縮めたことになる。東北地区では、山形、宮城、秋田、福島に次ぐ5番目となっている▼県は、「いわて県民計画(2019~28年度)第1期アクションプラン」で、22年度末の汚水処理人口普及率86・5%の目標を掲げ、取り組みを進めている。市町村に財政支援などを行いながら、効率的な汚水処理施設整備を進めていく考えだ▼一方で、高度成長期に整備された汚水処理施設が今後、一斉に老朽化を迎える。既設の管路や処理施設の適切なメンテナンスを行っていくとともに、維持管理費の低減に向けて、汚水処理の広域化・共同化を計画的に進めていかなければならない。
●つむじ風 9月8日
 建設業に従事する技能者の約3分の1は55歳以上という。建設業が、地域の守り手としての役割を果たしていくためには、将来の建設業を支える担い手の確保が急務となっている▼国土交通省と厚生労働省は、建設業の人材確保・育成に多角的に取り組むため、2022年度予算概算要求の概要をまとめた。人材確保、人材育成、魅力ある職場づくり-の3点が柱。特に、若者や女性の建設業への入職や定着の促進などに重点を置きつつ、働き方改革を更に促進していく考えだ▼厚労省は、約70億円を計上し、雇用管理改善や人材育成に取り組む中小建設事業主等に経費や賃金の一部を助成。建設キャリアアップシステム等普及促進コース(仮称)を新設し、建設事業主団体が実施するCCUS登録などに係る代行申請手続き、就業履歴を蓄積するICカードリーダーの導入などに対し支援する▼16日には、企業による来年3月の新規高校卒業者への選考と採用内定が始まる。コロナ禍、企業にとって手探りの採用活動が続いているが、有望な人材を採用する好機と捉えたい。
●つむじ風 9月7日
 先月下旬、気仙2市1町は県に対し要望活動を実施。このうち陸前高田市は要望項目の一つとして、津波復興祈念公園の整備促進と三陸沿岸地域の観光振興について求めた▼具体的には、震災遺構を含めた公園全体の適正管理(トイレ、ベンチの設置など)や利活用方策の検討、震災伝承プログラムの充実と観光客誘致対策の推進などを要望。自転車を活用した広域的な周遊観光ルートの設定についても、県境が近いため、県をまたいだ連携に関し県主導による支援を求めていた▼園内に要望するトイレなどの設置では、県側が「今後の利用状況を踏まえ、予算の動向を見極めながら、総合的に判断していきたい」と回答。同市の戸羽太市長は、「園内を移動するには高齢者だとかなりの時間を要する」とし、「利用者の立場で検討してほしい」と語っていた▼公園は大部分が供用済みで、残るエリアも園路などの整備を進め、12月までに完成する予定となっている。津波伝承館や多くの震災遺構などを抱える広大な公園だけに、利用しやすさを考えた取り組みを求めたい。
●つむじ風 9月6日
 ここ数カ月の県から公告される業務委託を見ると、砂防の全体計画策定に関するものが多く見られる。全国的に土砂災害が多発している状況下で、本県内の土砂災害の発生が懸念される個所での対応を検討していく構えで、各地区で特にも懸念される個所をピックアップして策定を進めていくようだ▼今年も尊い命が奪われるような土砂災害が、全国各地で発生している。土砂災害の発生が懸念される個所は県内にも多くあり、砂防事業が実施されている個所での早期の堰堤などの整備、調査を実施する個所での早期の事業化が期待される▼砂防設備の点検に関する業務も同様に多く公告されている。定期的に実施されているもので、堰堤の状況について点検した上で、補修などの措置が必要な場合に対応を検討していくものと思われる▼既存の砂防に関しては、点検結果に基づいた修繕などの必要個所があれば、措置が急がれる。近年の雨の降り方への対応に向けては、かさ上げや既設スリット化など能力を上げる措置を講じることが望ましい堰堤もあるのではないか。
●つむじ風 9月3日
 本県に甚大な被害をもたらした16年台風10号災害の発生から、8月30日で5年が過ぎた。きのう1日は防災の日だったことから、ニュースの中で台風災害や防災教育が取り上げられていた▼これまでも県や市町村、建設業界は、出前講座や建設業ふれあい事業などを通じて、災害の教訓などを子どもたちに伝えてきた。ハード、ソフト対策の大切さを伝える地道な取り組みは、地域の防災力の強化にもつながる▼今年度の建設業ふれあい事業は、新型コロナウイルス感染症の影響により、各地で延期となっている。感染拡大防止のため開催日の調整などが必要となるが、重機とのふれあいなど、子どもたちには貴重な体験をしてほしい。建設業を知ってもらう取り組みも、ソフト対策の一環と言えるのではないか▼建設業界は、自然災害の被害の大小に関わらず、復旧対応の最前線で技術力・現場の対応力を発揮している。子どもたちには地域・まちに興味を持ち、その延長線上に地元建設業者の存在があることも知ってほしい。各地域の担い手・守り手の存在が欠かせない。
●つむじ風 9月2日
 23年春のリニューアルを目指している盛岡市動物公園「Zооmо」。いよいよリニューアル工事がスタートする。電気設備工事(管路設備・通信設備)と上水道工事から工事がスタートすることになりそうだ▼盛岡市動物公園は、1989年に開園。2019年4月に開園30周年を迎えたものの、来園者の減少により入園料収入が減少傾向にあるほか、公園内施設の老朽化も著しい。市は、民間主導公民連携事業による動物公園の再生を目指して事業を推進している▼新生される動物公園では、回遊式庭園のように、五つの動物展示ゾーンや視点場、滞在の場をつなぎ、完結する形に改める。新たに幅員3㍍程度の園路を整備。主要な視点場や滞在の場を結ぶほか、動物との距離も近くなるよう工夫を凝らすという▼レクリエーションの場であるとともに、自然保護、教育、研究など重要な役割を担う動物園。東北には、秋田の大森山動物園、仙台の八木山動物園の3施設しかない。魅力ある施設に生まれ変わり、コロナ後の盛岡の新たな目玉になるよう期待したい。
●つむじ風 9月1日
 きょう1日から、全国労働衛生週間の準備期間が始まった。この1カ月、安全衛生パトロールやスローガンの掲示、労働衛生に関する講習会などの取り組みが展開される▼今回のスローガンは「向き合おう! こころとからだの 健康管理」。さらに、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向け、「うつらぬうつさぬルールとともに みんなで守る健康職場」を副スローガンとして新たに設けている▼準備期間に実施する重点事項として▽過重労働による健康障害防止▽メンタルヘルス対策▽職場における新型コロナ対策▽高年齢労働者の健康づくり▽化学物質による健康障害防止対策▽石綿による健康障害防止対策▽受動喫煙防止対策▽治療と仕事の両立支援-を挙げている▼新型コロナウイルス感染症の罹患による休業4日以上の労働災害は昨年、6000人以上発生したという。昨年とは異なり、岩手緊急事態宣言が発出される中、建設産業界ではITを活用した密とならない工夫や、休憩室や更衣室、喫煙室など居場所の切り替わりにも十分注意したい。
●つむじ風 8月31日
 陸前高田市は先週、復興工事に携わった作業員宿舎の跡地に係る、農地復旧工事の入札を実施。市内では復興事業の工事がほぼ終わり、仮設施設の解体など事業の後始末が進められている▼農地復旧の工事場所は、市中心部の復興土地区画整理事業で、施工を担当した清水JVのプレハブ宿舎があった同市横田町のエリア3万8400平方㍍。跡地は砂利などが敷かれた状態となっているため、工事ではその部分を撤去し、農地の土壌を敷き直し原形復旧を図る予定だ▼同市では東日本大震災の津波で全壊した市役所庁舎の再建に伴い、高台の高田町鳴石に残る仮設庁舎の解体も計画している。プレハブの仮設庁舎は、11年5月に1号棟を設置後、4号棟まで順次増設。さらに東棟や車庫棟なども整備し、復旧・復興業務や行政事務の拠点としてきた▼解体工事は、発注に向けた準備が進められており、市では9月にも入札したい考え。年度内での完了を目指すとしている。農地の原形復旧や仮設庁舎の解体など、最後まで安全第一で作業を進め復興事業を締めくくりたい。
●つむじ風 8月30日
 お盆期間中は暑さが収まり肌寒さすら感じる気温で経過したが、お盆明け後は暑さが戻り、県内でも30度を超える日が多くなっている。今後の予報を見ても、平年より気温が高い状態で推移するようで、残暑は厳しくなりそうだ▼6月頃は、暑さに身体が慣れていないとして、熱中症への注意を呼び掛けられる。9月頃についても、暑さが和らいでくる時期だが、涼しい日が数日間続いて急に気温が上がることがあるほか、雨などの天候が比較的多い時期のため湿度が高くなることなどによる熱中症のリスクが指摘される。引き続き注意が必要な時期はつづく▼残者が厳しい状況だが、日は一日一日着実に短くなってきていると実感する。現場での作業時間も日暮れが早まるのに伴い短くなることで、作業の進捗を気にするあまり無理な作業をして、事故につながることも懸念される▼例年、発注件数が多くなる上半期の最終月となる9月を迎えて、仕事がますます煩雑になっていくことも予想される。熱中症のみならず、ほかの労働災害にも十分注意を払っていきたい。
●つむじ風 8月27日
 県が先ごろ開いたウオーキングイベント「あまちゃん街道を歩こう!」。あまちゃん街道とは、野田村と久慈市を結ぶ一般県道野田長内線の愛称だ。県は同道路の1・5車線的整備を実施し、20年度末に事業を終えた。同イベントは事業完了を記念したもの。当日は多くの人が参加し、歩きながら三陸の景色を楽しんだ▼同道路は海岸線に並行する路線で、小袖海女センターなどに向かう観光ルートとなっている。イベント中、五丈の滝と呼ばれるスポットなどが地元観光団体から紹介された。車で通り過ぎてしまうような所にあり、参加者も驚いた様子だった▼ある参加者に声をお掛けすると、その方は地元の建設会社に以前務めていたようで、定年退職したとのこと。その方は「道路が良くなった」と嬉しそうにほほ笑んだ。景色を見つめ、「孫と一緒に来られたら良かったなあ」とも▼道路は、地域の生活や産業などを支える基幹的なインフラ。地域振興に結び付く道路整備の可能性は、もっとあるはずだ。岩手に住んでいても、まだまだ知らないことが多いように。
●つむじ風 8月26日
 近頃、「ギックリ腰」がクセになっている。正確には再発しやすい状態なのだが、風呂の蓋をしめる時や掃除機を掛ける時など、前屈みになった瞬間にちょっと気を抜くと、腰に激痛が走る。何の兆候もなく激しい痛みに見舞われるため、海外では「魔女の一撃」と言うそうだ▼一度やってしまうと、2│3日は身体を動かす度に傷みが走るため、起きる時には右を向いて「痛てて」、左を向いて「痛てて」。「ベッドだったら良かったのに」と思う今日この頃である。それを繰り返している姿を見ながら、家人は「転がした亀のようだ」と笑っている。失礼なことこの上ない▼腰と言えば、建設現場での作業は腰に負担がかかりやすいため、そのケアが非常に重要となる。身体の一部を庇うようになると、いずれ思わぬ事故にもつながりかねない。日々の疲労回復とともに、ストレッチによる予防も大切なのではないか▼さらには身体だけでなく、心のストレッチも大切。日頃、自分の心のどのような部分が固くなっているのだろうか。定期的に自分と向き合っていきたい。
●つむじ風 8月25日
 インターネットの普及により情報は、手に入れることも広めることも簡単になった。近年、全国で甚大化・頻発化する自然災害に対し、安全な避難行動を促すために、より正確で迅速な情報の発信が欠かせなくなっている▼今月14日、佐賀・長崎の両県に大雨特別警報が発表される中、同日12時40分頃から午後11時30分頃にかけて、気象庁のホームページ(HP)が閲覧しにくい状況に陥った。HPへのアクセスの増加により、システムの処理が滞留したことが原因だった▼同庁のHPは災害時の情報基盤。情報提供に支障を来したことを重く受け止めた赤羽一嘉国交相は、「急ぎ必要な措置を講じるように」と強く指示し、20日中に負荷軽減に向けたコンテンツの改修や緊急的なシステムの機能強化を実施。今回のアクセス集中に耐えることができる処理能力を確保したという▼同庁のHPに限らず、災害時にアクセスが集中することよりHPが閲覧しにくい状況が生じることは十分予想できる。誤った情報に左右されないように、正しい情報を見極める力も身に付けたい。
●つむじ風 8月24日
 先日、取材で陸前高田市の市役所から広田漁港へ行く機会があったが、復興事業による新たな道路で、交通の便が格段に良くなったことを改めて実感した▼ルートは市役所から、先月末に全線開通した高田米崎間道路で市中心部の高台を通り、主要地方道大船渡広田陸前高田線にアクセス後は、かさ上げされた小友区間を経由。広田半島からは高台に振り替えられた同線の大陽区間、久保~泊区間を使いスムーズに広田漁港へ向かうことができた▼ルート沿線には、県立高田病院や小中学校をはじめ、防災集団移転促進事業による住宅団地、さらに再建された県立野外活動センターなどが立地。各施設・団地へのアクセス向上とともに、津波浸水区域を避けた道路整備は、災害時の地域の孤立を防ぎ安全安心な暮らしに寄与している▼復興事業による幹線整備では、現在も陸前高田市内の国道340号今泉大橋周辺や、大船渡市内の主要地方道大船渡綾里三陸線赤崎工区などで未開通区間が残っている。被災地の生活を支えるためにも、一日も早い完成が求められるだろう。
●つむじ風 8月23日
 新型コロナウイルス感染症と同じくらいに、大雨に関するニュースが多く報じられている。この8月は、西日本を中心に連日、国内のどこかが大雨に見舞われ、甚大な被害が発生している。全国高等学校野球選手権大会も、雨天で順延になっている日が多くなっている▼大雨に関する報道の中で、被害に見舞われた地域住民らからの「毎年、こんな雨に見舞われている」との声が、個人的には非常に刺さった。被災地域では今後、復旧工事が進められていくだろうが、単なる復旧でなく、今回のような大雨が発生しても、被害を軽減できるような治水施設が整備されてほしいと思う▼近年は、数十年に一度の雨が毎年のように発生する状況。治水施設については、「数十年に一度レベルの大雨に対応できる」との表現もされるが、現在の状況下では規格など在り方から考え直す時期になってきているようにも思う▼今シーズンの台風などによる大雨の時期は、まだまだこれからとも言える。今後の治水施設の整備進展を願うとともに、今できる備えは万全にしておきたい。
●つむじ風 8月20日
 今年度で県内全ての市町村が中間前払金制度を導入した。復興需要の一段落に伴って公共事業費が減少していく中、建設企業の資金調達の選択肢が増えることは、資金繰りの円滑化に資するものと思われる▼県内市町村における中間前払金制度の導入第1号は05年度の花巻市で、次が07年度の盛岡市。本県での導入が大きく進んだきっかけは、東日本大震災と改正品確法の運用指針の決定。工事量の増加と大ロット化、発注者の責務の明確化などが要因となった▼制度が整っても、実際に利用が進まなければ意味が無い。改正品確法の運用指針では、中間前払金制度について「発注者側からその利用を促すことおよび手続きの簡素化・迅速化を図ること等により、受注者にとって利用しやすい環境の整備に努める」とあり、利用の拡大には発注者の理解が不可欠だ▼コロナ禍にあって地域建設業に期待される役割の一つが、疲弊する地域経済の下支え。中間前払金制度なども活用しながら地域内でお金を循環させていくことは、地域建設業の大きな社会貢献となるのでは。
●つむじ風 8月19日
 インターネットで「東北復興道路」を検索ワードとして入力すると、東北地方整備局が整備を進めてきた復興道路・復興支援道路のウェブサイトにアクセスできる。東日本大震災の教訓とともに、道路の整備効果やマップ、配布されたリーフレットなどを掲載している▼ウェブサイトで気になった項目は、MOVIE。いくつかある動画をクリックすると、道路事業の歩みや、空撮した橋梁工事の現場の様子などを確認できる。空からの映像は、サイト内で「空中さんぽ」と呼称されているようだ▼復興道路の歩みは、整備の段階から維持管理、さらには地域ごとに活用する段階に入っている。全線開通後の道路は、子や孫、さらにその先の世代にも活用されるだろう▼工事看板が並んでいた当時から時がたち、今では観光施設などへの案内看板を見かけるように―。新型コロナウイルス感染症の収束は、なかなか見通せる状況にはないかもしれないが、三陸沿岸地域の全体を見渡しながら、人々の交流・絆を深めるための環境整備、アイデアを大切にしたい。
●つむじ風 8月18日
 盛岡地方気象台によると、盛岡市のこれまでの最高気温は1924年7月12日の37・2度という。当時の記録を見ると、7月のうち18日間で最高気温が30度を超え、8月も18日間超えていた。同年7月から8月にかけて19日間連続で30度超えだった▼それに比べてはだが、今月2日から7日間連続で最高気温が30度を超えた。1924年当時と違うのは、7日とも最低気温が20度を超え、25度を超えた日が1日あった。お盆前から涼しくなったと思えば、半袖では肌寒く感じる日も▼仙台管区気象台は、向こう3カ月の天候の見通しを発表しており、地球温暖化の影響等により、全球で大気全体の温度が高いと予想。東北地方の気温は温かい空気に覆われやすいため、平年並みか高いと予報。残暑が厳しい時期がある見込みとしている▼お盆明け、30度を超える予想の日も予想される。屋内外の作業を問わず、WBGT値の測定や日々の労働者の健康状況の把握、熱中症予防対策などの教育の実施とともに、熱中症患者が発生した場合の対処についても改めて確認したい。
●つむじ風 8月17日
 日本政策投資銀行が毎年公表している「設備投資計画調査」。21年度の計画を見ると、東北6県と新潟県における設備投資計画は5048億円で、前年度実績比10・5%増。非製造業の大幅増を背景に、4年ぶりの増加に転じている▼本県は354億円で40・6%増と、2年ぶりに前年度実績を上回っている。投資計画が前年度を上回っているのは宮城県と福島県を除く5県。青森県の69・5%増をはじめ、本県を含む4県は2桁増となっている▼前年度との比較で見ると好調な県内の設備投資計画だが、投資額は7県中で最少。半導体や物流関連、再生可能エネルギーなどが活況なものと思っていたが、新潟県の2割強、本県の次に少ない山形県と比べても8割程度と少々寂しい数字▼震災復興事業によって復興道路や復興支援道路などの高速交通網が形づくられ、県の広域道路ネットワーク計画の構想路線も含め重要港湾と内陸部とのネットワーク形成が進んでいる。これら社会資本を生かした民間投資を促し、新たな公共投資につながる好循環を生み出したいものだ。
●つむじ風 8月12日
 東京オリンピック終了と同時に、二つの台風が日本列島を襲った。台風9号は9日午前に温帯低気圧に変わったものの、10日には東北地方を通過。各地に甚大な被害をもたらした▼本県でも沿岸部を中心に避難指示が出され、青森県むつ市では橋梁が一部崩落し、孤立状態となっている地域もある。一方で本県内陸部ではそれほど雨が降らず、近年の自然災害の激甚化・集中化・局地化を象徴しているかのようだった▼北上川では近年、2002年、07年、13年と甚大な被害が発生。特に13年の二度の大雨では、四十四田、御所の両ダムの連携操作により、直下の盛岡市街地が洪水から守られた。両ダムがなければ、甚大な被害が発生したことは想像に難くない▼人は予期していない事態に直面した時、「ありえない」などと正常性バイアスが働く。尊い人命を失わないためにも、「甚大な被害が発生する可能性」を常に発信するとともに、ハード面では四十四田ダムかさ上げなどにより、治水機能を増強する北上川上流ダム再生事業の着実な実施・促進が求められる。
●つむじ風 8月11日
 厚生労働省は、労働災害防止に向けた事業場・企業の取り組み事例を募集・公開し、国民からの投票等により優良事例を選ぶ「見える」安全活動コンクールを実施する。応募期間は9月30日までとなっている▼「見える」安全活動は、通常は視覚的に捉えられないものを可視化(見える化)すること。さらに、自社の安全活動を企業価値(安全ブランド)の向上に結び付け、労働災害防止に向けた機運を高めることも狙いとしている▼2011年度から始まった取り組みは今回で11回目。参加メンバーは1000事業所を超えた。前回は503件の応募の中から、創意工夫や簡易な取り組みだが効果的と評価された事例など70事例を優良事例に選定。その中で、転倒災害と腰痛を防ぐための見える化が16、熱中症予防のための見える化が14だった▼これまでは、転倒災害や熱中症などに対するアップデートが行われていた。新型コロナウイルス感染症が拡大する中、安全対策と感染症対策の両立を考慮したバージョンアップが必要な時期に来ているのではないだろうか。
●つむじ風 8月10日
 きょう10日は道の日。各団体などの道路美化活動も定着した行事となった。今年は日取りの関係もあってか、10日当日ではなく先週に道路美化を展開した団体も多かった。例年以上の厳しい暑さの中、精力的にごみ拾いなどに励む姿に眼差しを向ける、ドライバーや歩行者も多い様子だった▼11年の震災以降、道路の大切さは震災以前より広く浸透したに違いない。この10年の間、三陸沿岸道路をはじめ復興道路、復興支援道路、復興関連道路など数多くの路線の改良が果たされた▼一方で、未だ改良に至っていない路線も多い。自治体などから出される要望にも、道路整備に関するものが多く見られる。要望の席では、長年要望しているのに、ほぼゼロ回答で進展が感じられないといった声も聞かれる▼道の日や8月の道路ふれあい月間の趣旨は、道路の意義・重要性に対する国民の関心を高めること。道路にちなんだ活動の一つひとつを大事に行っていき、未だ改良に至っていない路線の整備実現に向けた、機運の高まりなどにもつながっていくことを期待したい。
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