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2026年
11月4日(水)
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秋の叙勲 歩み続けた道に迎える栄誉の秋 赤坂氏が旭日双光章を受章
 政府は3日、2026年秋の叙勲を発表した。県内在住者の受章者は81人。そのうち中綬章以上は1人で、小綬章以下が80人となっている。建設業関係では、前県建築士事務所協会副会長の赤坂忠美氏が旭日双光章、元日特建設(株)技術開発本部法面技術開発部次長の佐藤夏利氏が瑞宝単光章を受章。県外在住者では、元東北地方整備局北上川ダム統合管理事務所長の西條一彦氏が瑞宝双光章を受章した。拝謁は、11月中~下旬に実施する予定。
 ▼前県建築士事務所協会副会長/赤坂 忠美氏【次代の建築人材を育む】
 「私なんかでいいんでしょうかね」。旭日双光章の受章について、少し照れくさそうに語る。建築設計に携わって半世紀余り。長年の仕事と業界活動が評価されたことを喜びながらも、「そんな華々しいことをやってきたわけではない」と控えめだ。
 建築の道を選んだきっかけは、中学生の頃に自宅が新築されたことだった。大工だった兄から「やるんだったら設計をやれ」と勧められ、県立盛岡工業高校建築科に進学した。
 卒業後は榎本工務店や橋建築事務所(現・(株)橋設計)で経験を積んだ。特に橋設計での日々は、建築士としての原点となった。当時の代表、橋敏氏を師と仰ぎ、「5年ぐらいしかいなかったけど、10年分ぐらい教わった」。そこで培った設計の知識と仕事への姿勢は、その後の大きな財産になった。
 1982年に赤坂建築事務所を開設。住宅や店舗、工場、学校施設など幅広い設計を手掛けてきた。印象に残る仕事の一つが和風レストランの店舗設計。限られた空間に柱や梁を配し、和の雰囲気を生み出す工夫に面白さを感じたという。
 県建築士事務所協会では理事や副会長、北上支部長を務め、会員の結束や技術力向上に尽力。東日本大震災後の建築相談や復興支援に携わったほか、省エネルギー建築や中大規模木造建築などの技術研修にも力を注いだ。今年5月からは副会長を退き、理事として活動している。
 とりわけ力を入れてきたのが人材育成だ。北上職業訓練校では講師として、建築の基礎から製図までを指導。図面を描いた経験のない受講生が技術を身に付け、技能競技大会で入賞するまでに成長したこともあった。
 自らも師のもとで多くを学んだだけに、技術を次代へ継承することへの思いは強い。一方、地域の設計業界では経営者の高齢化が進み、若い技術者の確保が難しくなっている。県内で建築を専門的に学ぶ場が限られ、進学を機に県外へ出た若者が戻ってこないことにも危機感を抱く。
 「これからは、とにかく人材育成でしょうね」。県立大学に建築分野の学科を設けることなどを提案し、地域で学び、働ける環境の充実を求める。構造や設計、測量、施工など、建築を体系的に学ぶ機会が必要だと訴える。
 設計の現場ではCADの普及が進むが、図面を描く技術だけでは十分ではない。「基本的な建築の知識があるかないかの問題」。構造を理解し、自ら判断できる力こそ欠かせないと強調する。
 師から受け継いだ知識と仕事への姿勢を、今度は次の世代へ。地域の建築を支える人材が育つことを願っている。
 【略歴】1975年に県立盛岡工業高校建築科を卒業。82年に赤坂建築事務所を開設。86年に県建築士事務所協会入会。2000年に同協会理事、14年に副会長に就任。06年に北上職業訓練協会理事。21年に国土交通大臣表彰を受賞。現在は県建築士事務所協会理事、同北上支部長。北上市在住、70歳。
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