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- 県一関農林振興センター 一関市藤沢町の小日形地区で今年度から復旧治山事業 谷止工の整備を2カ年で
- 県南広域振興局農政部一関農林振興センターは、一関市藤沢町の小日形地区で今年度から復旧治山事業に着手し、施工などを現在進めている。22年の豪雨で土砂が流出したことから、下流域の保全に向けて事業を計画し、進めているもので、谷止工を事業内容としている。現地では、1基目の谷止工の整備に向けた作業が進んでいる。
小日形地区については、藤沢町の黄海、北上川中流流域に位置している。22年8月の豪雨の際には、渓岸侵食を起こし、人家等に土砂が流出したため、荒廃渓流の復旧整備を図る必要がある状況となっている。
今回の事業で、土砂の生産、流出を防止するために渓間工を施工することにより、下流域の人家や道路の保全を図っていく構えだ。全体計画は谷止工2基を整備するもので、総事業費に1億3000万円を想定している。現段階で、24、25年度の2カ年で事業を進めたいとしている。
これまでの事業経過を見ていくと、前年度末にゼロ国債により測量設計を発注し、岩手県治山林道協会に委託して作業。1基目の谷止工関連の工事に関しても、ゼロ国債により7月に案件が公告され、後藤工建の施工担当となっている。
発注済みの工事は、治山土工1式、治山ダム工340立方㍍、仮設工1式が内容で、工期に2025年3月日までを設定する。現在、現地では工事用道路の施工が進められている。今後、流木処理、谷止工の流れで作業を推進していくこととしている。1基目の谷止工は幅1.5㍍、高さ8㍍、長さ24.5㍍で、重力式コンクリート製となっている。
来年度には、2基目の谷止工を整備したい考え。幅や高さ、重力式コンクリート製の部分については、1基目と同程度の規模を想定する。長さについては、設置箇所の状況から、1基目より長くなることを見通しており、どの程度の長さになるかは今後詳細を詰めていく。2基目の谷止工の整備に向けても、工事用道路の整備や流木処理といった措置が必要となる見通しだ。