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- 県庁舎再整備懇話会 「一部建て替え」の方向で コストの圧縮を前提に
- 県庁舎再整備懇話会(座長・南正昭岩手大学理工学部教授)は12日、盛岡市の盛岡地区合同庁舎で4回目の懇話会を開催した。当日は、整備パターンの整理および事業費の算定について審議し、県庁舎整備に当たっては一部建て替えを採用する方向で合意した。
懇話会は、県庁舎再整備の基本構想・基本計画の策定に当たり、専門分野の学識経験者や関係団体から意見聴取を行うため設置されたもの。24年度に取りまとめた「岩手県庁舎の在り方に関する報告書」を踏まえ、新庁舎に求められる機能や都市景観への配慮等について議論することとしており、25年度内の整備基本構想の策定を目指していく。
第4回に当たる今回は、整備パターンの整理および事業費の算定について審議された。整備パターンの考え方については、昨年度公表の「岩手県庁舎の在り方に関する報告書」に基づき、「改修のみ実施」、「一部建て替え」、「全て建て替え」について検討を行っており、このうち「一部建て替え」、「全て建て替え」の2案に絞ってパターンを作成した。
▽防火・安全性▽機能性▽工期・コスト▽財政負担の平準化―などの観点から、総合的に検討。「一部建て替え」と「改修のみ実施」と比較した場合、「一部建て替え」は整備費用が大きくなるものの、ランニングコストでその差が縮小することや、防災拠点としての機能強化、官民共創の推進、職員の働き方の最適化などに対応する機能・スペースを実装可能なことから、基本計画段階での「建て替え面積や改修内容の精査」によるコスト圧縮を前提に、一部建て替えの採用が提言された。
質疑応答では、「整備を進めていく上であらゆる事態に対応できるように、シナリオをいくつか検討しておくとよいのでは」、「アンケートの対象は層が偏らないよう、手法や媒体を工夫する必要がある」、「豪雨が発生した時を想定して、機材を1階に設置しないなど、防災を意識したレイアウトが必要だ」といった意見が挙がり、県側が回答を行った。
今後の予定としては、25日に第5回を書面で開催し、基本構想案の検討を行う。3月に第6回の開催を予定しており、パブリックコメントの結果や基本構想最終案を固める予定。













