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2026年
2月6日(金)
08:26

コラム集

●つむじ風 2月6日
 20年ほど前になるか、県土整備部の幹部職員の一言。「俺たちの仕事の価値ってのは、地域に対する忠誠心なんだよね」。インハウスエンジニアと建設業界が同じ思いを描き、地域のために仕事をしていこうというメッセージだった▼これは今年、県内豪雪地帯の自治体関係者からの感謝の一言。「雪の重みで道路側に倒れた空き家を、除雪を担当している会社が素早くどかしてくれたんですよ。おかげで通行止めにならずに済みました」。対応した企業の人はきっと「仕事だからね。特別なことじゃないよ」と言うのだろう▼ここでもベースにあるのは、地域への忠誠心。建設企業も民間企業である以上、利益を出すのは当たり前だが、損得勘定抜きの忠誠心だって、十分に企業行動の動機付けになる▼冒頭の一言は、岩手・宮城内陸地震や東日本大震災が発生するより前のこと。業界と行政の間に微妙な距離感があった時代でも、地域への忠誠心という目標を同じくしようとする姿勢に、少しだけ救いを感じた。官民が今後も、同じ思いを描けていけるといいのだが。
●つむじ風 2月5日
 県土整備部は、県による初のドローン飛行隊「フェザント・アイ」を結成した。同部は、インフラの点検や災害発生時の被災状況の把握などにおいて、ドローンを活用する▼フェザント・アイは、本県の県鳥であるキジの英語名「pheasant」に、岩手(Iwate)のIと、目のアイに掛けて名付けられたもの。筆者は、このフェザント・アイという名称を初めて聞いた時、「お!格好いいな」と素直に思った。読者の皆さんは、どのような印象を受けただろうか▼フェザント・アイは道路や河川、ダム、砂防堰堤、港湾などの状況確認にドローンを活用する。隊長は県土整備部長が務める。隊員はドローン操縦者51人で構成。各公所につき3人程度が選任されている。先ごろ開かれた結成式では、スタッフジャンパーもお披露目された▼ドローンは、災害発生後のインフラの状況などを、いち早く確認できるのが利点の一つ。岩手を見渡す「目」をもって、広い県土を守る―。フェザント・アイの活動に当たっては、一人ひとりの郷土「愛」が発揮されることだろう。
●つむじ風 2月4日
 気象庁は、季節予報に新しい大気海洋統合モデルを導入し、今月以降に発表する3カ月予報などで利用を始めた。同モデルの導入により1・3カ月予報等の予測精度が向上する▼新モデルでは、大気モデルで雲や積乱雲、陸面などの物理過程が改良され、オゾンが大気に与える影響の精緻化、鉛直層数を100層から128層に増強、アンサンブル予報のばらつきが改良される。海洋モデルでは、計算の高速化や初期値の改良を挙げている▼具体的には、3カ月予報の平均誤差減少や、1カ月予報での季節内変動の予測精度の向上が期待される。実際、昨年8月前半の大雨事例では、従来モデルに比べ新モデルでは、熱帯域の季節内変動とも関係した日本付近の気圧配置の変化をより精度よく予測した実績がある▼1カ月予報の中でも、特に3~4週目の予報精度が向上する。同庁による3~4週目を見ると、「東北日本海側は平年と同様に曇りや雪の日が多い。東北太平洋側では平年と同様に晴れの日が多い」と予報している。将来的には、県別の予報拡大にも期待したい。
●つむじ風 2月3日
 東北地方整備局三陸国道事務所が事業を展開する宮古盛岡横断道路の「田鎖蟇目道路」。現在、終点部に新設する橋梁の下部工など、本線整備に向けた工事や設計の進捗が図られている▼田鎖蟇目道路は、宮古市田鎖から同市蟇目に至る延長7・2㌔。事業区間の国道106号では、16年台風第10号の際、道路決壊に伴う全面通行止めが発生。集落が孤立したほか、代替路がないことから広域的な迂回を強いられたため、事業による災害に強い道路ネットワークの構築が期待されている▼区間内には主要構造物としてトンネル4本と橋梁2橋を整備する計画。2橋のうち、終点部に設ける橋梁は橋長が228㍍で、A1・A2橋台とP1橋脚の工事を推進中。A1橋台は25年度の完成が予定されている。他方の橋梁は橋長43㍍で、このほど詳細設計を入札。着工に向け準備が進められていく▼宮古盛岡横断道路は、救急搬送や広域周遊観光を支える幹線としても地域にとって不可欠な存在となっている。幹線機能の充実に向け、円滑な事業の進展が求められるだろう。
●つむじ風 2月2日
  県盛岡広域振興局土木部では、盛岡工業高校土木科1年生の生徒を対象に、今年度から出前授業を始めた。全5回の授業を通して、県内で働くことへの魅力を伝えていく▼2回目からは、県建設業協会盛岡支部、岩手県測量設計業協会と連携し、現場の生の声を生徒に届けている。生徒たちからは「今までで一番大変だった仕事は」といったものから、事例に上がった施工の具体的な点に関するものまで、実にさまざまな質問が上がっていた。それだけ彼らが働くことを身近に捉えている証左なのだろう▼自分の進路や職業選択を思い返すと、どこで何をしているのかという将来像が全く描けず苦労したが、地元・岩手を離れることは考えていなかった。生まれ育った土地や、その過程で関わってきた人たちへ、仕事を通じて何かを還元したいと漠然と考えていた気がする▼都会で暮らす方が便利な面はあるが、仕事という側面から地元を捉えることで、違った魅力に気付けることがある。見知った場所の新たな面白さを発見する喜びを、生徒たちにもぜひ味わってほしい。
●つむじ風 1月30日
 記録が残っている1950年以来初めてとのこと。速報値ベースであるが、25年の建設業における労働災害による死亡者数は0人。休業4日以上の労働災害の件数は165人で、前年から11・3%の減。今後も年間200人未満の定着が期待されるところだ▼事故の型別で見ると、「墜落・転落」災害の大幅な減少なども影響したか。岩手労働局では「各事業場、業界団体、災害防止団体による安全衛生活動の日々の積み重ねによるもの」と評価し、継続的な取り組みを呼び掛けている▼24年は上半期から死亡労働災害が多発し、県建設業協会と建設業労働災害防止協会県支部が労働災害防止対策の強化に取り組んだ。岩手労働局も局長メッセージを発出するなど、業界の取り組みをバックアップ。これらの取り組みが着実に実を結んでいることがうかがえる▼各方面で新3K、新4Kを掲げて、建設業のイメージアップに取り組んでいる。それにはまず「旧3K」を乗り越えていることが前提。安全に働くことができる職場環境の形成がもっとPRされてもよいのでは。
●つむじ風 1月29日
 東北建設業協会連合会(千葉嘉春会長)、東北公共工事品質確保・安全施工協議会(向井田岳会長)は先週、東北地方整備局に対し、26年度の同局関係予算の確保に係る要望を実施した。「危機管理投資・成長投資」による東北の強い経済の実現とともに、さらなる国土強靱化を図るため、公共事業関係費の大幅な増額の確保などを要望した▼東北各県の建設業協会会長らは、同局に対し、地域建設業が除雪対応や豪雨災害などからの復旧・復興に取り組んでいることを説明。本県建設業協会の向井田会長は「建設業は、地元住民の皆さんから必要とされている存在だ」と訴え、安全・安心な地域づくりなどに向けて、要望内容の実現を求めた▼東北地方は食料などの供給基地として、日本経済において極めて重要な役割を担っている。食料の生産基盤や物流ルートなど、危機管理の骨格となるインフラを下支えしている存在は、間違いなく建設業だ▼東北、岩手が持つポテンシャルの発揮へ―。地域に必要とされるインフラを整備し、国土・県土の力強い成長につなげたい。
●つむじ風 1月28日
 国土交通省は、24年11月に上下水道政策の基本的なあり方検討委員会を設置。2050年の社会経済情勢を見据え、強靱で持続的かつ多様な社会要請に応える上下水道システムに進化するための基本的な方向性について8回の検討会を重ね、このほど第2次とりまとめを公表した▼将来に対する使命を果たすため、「上下水道システムを次世代に守り継ぐ」と強い意思表示をしている。「複数自治体による事業運営の一体化」と「集約型・分散型のベストミックスによる施設の最適配置」を掲げ、上下水道の基盤強化を目指す▼広域連携にはさまざまなレベルがあるが、経営基盤の強化の観点からは、経営主体が単一となり、経営資源(ヒト、モノ、カネ)を一元的に管理するため「複数自治体による事業運営の一体化」を特に推進する必要があるとしている▼事業運営の一体化により、執行体制の強化や運営規模の拡大、一元的なマネジメントなど多様な効果やメリットが期待される。県内には、岩手中部水道企業団という先進事例があるだけに、今後の動向に目が離せない。
●つむじ風 1月27日
 旧商業施設「キャトル宮古」跡地の再整備を計画する宮古市。市は、跡地での施設単体の建設だけではにぎわい効果が波及しにくいなどの現状を分析し、先週、駅前を含めた整備とする方針を示した▼再整備に向けては、官民連携検討業務を委託。年度内での基本計画の策定を目指し、企業ヒアリングなどを実施してきたが、建設資材の高騰などにより事業の成立が困難といった理由から、パートナーとなる民間事業者を見つけられなかった▼こうした状況から市は、周辺との連携の重要性や中心市街地の空き建物の増加など、現状を分析。事業の方向性として、跡地だけでなく事業エリアを広く捉え、駅前を含めたエリアでのハード整備や、近隣の中心市街地とも連携した事業展開とすることを打ち出した▼検討途中の整備イメージ案では、建物は駅側に整備し、老朽化した公共施設の集約化や必要な施設の複合化を図ること、交通空間はキャトル跡地に再編すること、などを示している。案をたたき台として市民の声を聞きながら、再整備事業を進展させてほしい。
●つむじ風 1月26日
 先週から日本列島に「最強寒波」が居座り続け、本県も猛烈な寒さと大雪に見舞われている。考えれば、1年で今が最も寒い時期。ただ大寒も過ぎ、今後は行きつ戻りつしながらも、春の足音が一歩一歩近づいてくる▼連日の降雪のため、除雪が間に合わず、凍結路面をガタガタさせながら車が行き交っている。除雪オペレーターの方々は早朝からの作業が続き、疲れもピークに達していることだろう▼盛岡市では都南村との合併30周年を機に、除雪業務を30年連続で受注した業者に感謝状を贈呈している。今年度受賞した佐々木建設の佐々木吉彦社長は「盛岡市民の日常生活の安全を担っているという責任感と達成感を持って従事している。今後も地域社会とのつながりを大切に作業に努めたい」と語っていた▼雪が降れば夜も寝られず、昼夜逆転の生活を強いられる中、地元への強い思いがあるからこそ続けてこれたのだろう。ただ人口が減っても、除排雪指定路線は年々延伸される。オペレーターが高齢化する中、いつまで今の体制を維持できるのだろうか。
●つむじ風 1月23日
 県は総合評価落札方式の技術提案評価項目を見直し、4月1日以降に入札公告に付する工事から適用する。新規に「県内企業の活用」を評価項目とするほか、土木系以外の工事における災害協定の有無を評価する▼前回の見直しで、工事種別により評価項目を「土木系」と「土木系以外」に分類。土木系以外では「災害活動の実績等」「無償奉仕活動の実績」「維持修繕業務等の実績」を評価項目の対象外としていた▼県と業界との間で、認識の齟齬があったか。特にも災害活動が評価項目から外れたことについては、県との災害協定を締結している団体を中心に、疑問を呈する声が早くから上がっていた▼頻発する豪雨災害に加えて、県内では昨年1月に高病原性鳥インフルエンザ、2月には大規模林野火災が発生。11月に地震に伴う津波注意報、12月には津波警報が発表された。今回の見直しに際して県では「県と業界団体との災害協定の重要性が高まっている」としている。制度はあくまでも手段。課題に対して柔軟に見直す姿勢は、業界側も歓迎だろう。
●つむじ風 1月22日
 県内の橋梁補修工事に携わっている県内建設企業の若手社員と、上司の方々に話を伺う機会があった。若手社員は「実際に働き始めてから、建設業が除雪や道路の舗装補修をしていることを、間近で知ることができました」とほほ笑み、「建設業は社会に欠かせない仕事」という認識がさらに深まったのだそうだ▼上司の方は「世間的には、きついといった建設業の3Kのイメージが強いかもしれません。でも私自身、そう思ったことはありませんよ」と明るく笑い、地域建設業を担う若い世代の活躍に期待を込めていた。若手社員はその言葉を隣で聞き、少し気恥ずかしそうにしつつも、うれしそうな表情を浮かべていた▼建設業は裾野の広い産業。建設現場は年齢などを問わず、皆で共につくり上げるものだろう。無心になって作業に当たる職人もいれば、重機を巧みに動かすオペレーター、会社のさまざまな業務をこなし現場を支える人もいる▼建設業を志す人たちが仕事内容や人間関係に対する不安を少しずつ取り除くような手立て・環境づくりがやはり重要だ。
●つむじ風 1月21日
 「分散より統合、競争より共創」を掲げ、遠野市の遠野東工業団地に整備していたSMC㈱の遠野サプライヤーパークが完成した。コンセプトは「最先端の森」。木と鉄骨のハイブリッド構造で、自然とテクノロジーの融合を目指した環境共生建築となっている▼設計・施工は大成建設。特徴的な屋根は、遠野ならではの山並みに呼応。遠野地場材のアカマツを使用したダブルアーチを採用。約20社のサプライヤーの入居が可能で、研修で国内外から多くの人が訪れることを予想し、施設内には宿泊エリアを設けている▼施設内には「安全道場」を整備。生産現場で起こりうる巻き込まれや転倒、感電などの危険をリアルに再現し、体験を通じて安全の大切さを学べる教育施設となっている。他社の研修受け入れも可能で、安全意識の向上と人材育成を支援していく▼生産現場と建設現場では、作業環境に違いはあるものの、安全の目指すべき方向は同じはず。リスクアセスメントや組織的な安全文化の醸成は欠かせないだろう。学ぶべきは安全への取り組み方だと感じた。
●つむじ風 1月20日
 小・中学部ごとに校舎がある、小中一貫教育校「吉里吉里学園」の施設一体化を計画する大槌町。中学部を小学部の施設に一体化する予定で、今月上旬には条件付一般競争により一体化工事の設計が公告された▼同学園では、児童・生徒数が減少傾向のため、PTA側から各校単独での行事開催が難しくなってきていることなどを理由に、小学部への一体化が要望されていた。校舎の老朽化も進み長寿命化改修が必要な時期を迎えていることから、町は一体化工事と同時に長寿命化の改修工事も実施し、工期・費用の圧縮を図る方針だ▼小学部の校舎棟の規模は、鉄筋コンクリート造4階建ての、延べ床面積2998平方㍍。施設は2004年に完成した。設計業務の履行期限は27年2月までで、建設予定工期には、27年10月から28年12月までを見込んでいる▼一体化整備に向けた設計が発注されれば、工事への準備が本格化していくことになる。施設全体の質の向上を目指し、地域の声も反映させながら、時代に合った魅力的な教育環境を整備してほしいと思う。
●つむじ風 1月19日
 わが家の近隣は新興住宅地で、比較的多くの子どもたちが近所に暮らしている。子どもたちが遊ぶ様子は、それだけで活気を感じさせられる▼いま暮らしている子どもたちが成長とともに居住地を変えても、戻ってきて子育てするといった流れになっていくのが理想だろうが、そのために必要な要素の一つとして働き口が挙げられる。地方から若い世代が離れていく要因として、働き口の少なさはたびたび指摘される▼「各地域に点在し、インフラを支える建設業は、雇用を生み出す場として果たす役割が大きい」と話すのは、以前インタビューした首長。その役割を果たすため、各地域に維持し続けていかなければならず、そのために必要なことは言わずもがなだろう▼今シーズンは、こまめに雪かきが必要な日々だが、年齢を重ねるごとに作業の辛さが身に染みる。ただ、自身が年齢を重ねていくと同時に、わが子たちが成長してきたことで、手伝ってくれるようにもなった。近所でも雪かきに励む子どもたちを多く目にし、やはり子どもや若手の存在は頼もしい。
●つむじ風 1月16日
 「意外に格好いいじゃない」。TEC―FORCEの新しいロゴマークを見た印象。TEC―FORCEの増強と多様な主体とのさらなる連携強化の一環として刷新したもの。国土交通省の資料を見ると「盾状構成が『被災地(赤色)を守る』点を強調」「縦線群により、国土交通省に加え、関係する多様な主体が並び立ち、協働で対応する姿を表現」とある▼TEC―FORCEのほか、災害協定を締結した建設企業や団体等の「TEC―FORCEパートナー」、予備隊員、アドバイザーなどが、災害対応の活動時に着用するビブス、災害対策用機械や車両、広報媒体などに使用できるようだ▼大規模災害の発生時、地元建設企業の関係者らが道路啓開など最前線での対応に当たっているが、自衛隊や警察に比べて一般的な認知度が低いことから、PRの重要性が説かれていた。新しいロゴマークが建設業界の認知度向上につながることを期待したい。その半面で「俺たちは注目されたくて災害対応をしているんじゃないよ」という業界関係者の飾り気のなさ。本当に格好いい。
●つむじ風 1月15日
 本紙は、9日付の紙面から「地域に寄り添いながら岩手の社会資本整備へ―県土づくり最前線のリーダーたち」を掲載している。各広域振興局の土木部長・土木センター所長らにインタビューを行い、主要事業や地域のトピックスなどを伺う新企画だ。各地域の明るい話題の一つとなれば大変ありがたい▼インタビューの内容は、ハード事業の進ちょく状況をはじめ、防災・減災対策や担い手の確保・育成などに向けたソフト面の取り組みなど。地域を支える建設業への思いなども伺っている▼取材では、各地域のインフラ整備の効果事例なども取材しており、これまでの県土づくりを踏まえた新たな気付きもあるのではないかと考えている。記事は全14回にわたって掲載する予定だ▼インタビューでは、建設業は「人と未来をつなぐ仕事」、土木工学は「市民のために社会を支える学問」など、さまざまな切り口から建設分野の仕事の魅力を見つめ直すフレーズも多く聞かれた。今年も岩手の未来に向かって、建設行政・業界が一体となり、明るい地域づくりを進めたい。
●つむじ風 1月14日
 「免許はなくてもドライバー。ルールを守って責任ある運転を!」。警察庁ホームページに開設した特設ページ(自転車ポータルサイト)に記されている▼その中で、2026年4月1日から自転車にも青切符が適用されるとしている。16歳以上の自転車運転者が対象。反則金は、携帯電話使用等(保持)は1万2000円、遮断踏切立ち入りが7000円、信号無視(赤色等)や右側通行が6000円、自転車制動装置不良や指定場所一時不停止等は5000円など▼背景には、全交通事故に占める自転車関連事故の構成比や自転車対歩行者の事故の発生件数が増加傾向のため、警察側が自転車による交通違反の指導取り締まりを強化した点を忘れてはならない。自転車乗車中の死亡・重症事故のうち、約4分の3には自転車側にも法令違反があることも見逃せない▼通勤や通学、遊びなどに幅広い世代が利用する自転車。猛スピードでの歩道走行や通話しながらの運転など目に余る行為も散見される。ポータルサイトなどを参考に、企業や家庭での周知が必要だろう。
●つむじ風 1月13日
 今年の干支は午。「馬」の字の左右を反転させ、福が舞い込むことを祈念する左馬など、縁起物には事欠かない。商売繁盛を願い、店先に置かれることもある左馬だが、個人的には招き猫の愛らしさにも惹かれる▼建設業界で活躍するネコは、今日び一輪車だけではない。イラストレーター・くまみね氏が手掛けるキャラクターの「仕事猫」も大いに活躍している。ヘルメットを被った猫が指差しを行い、「ヨシ!」と安全確認する姿が有名だが、労働災害リスクを見過ごしていることも▼身近に置き換えると肝が冷えつつ、どこか人ごとのような事例も、ユーモラスな仕事猫たちに置き換わることで、親しみを感じるとともに、危険性を客観視できる。中災防の販売サイトでは、彼らの関連用品でコーナーが作られているほか、林野庁や関東地方整備局などの官公庁とのコラボも実現するなど、広く支持されている様子がうかがえる▼岩手労働局主催のいわて年末年始無災害運動実施期間も折り返し。今一度安全への意識を新たにし、安全な労働環境を猫たちと共に招きたい。
●つむじ風 1月9日
 当欄「つむじ風」の執筆は、本紙編集局の記者が持ち回りで担当している。取材先でのちょっといい話や取材で得た気付き、気になったことが主なテーマ。時には業界関係者の隠れた名言や、味わい深い一言も紹介している▼執筆者は30代半ばから50代後半まで。50代記者は本紙読者のボリュームゾーンと重なるか。時には一言多かったり、古い話を蒸し返したりもあるものの、しかつめらしい「社説」ではなく、業界に向けた幅広い話題提供をしていきたい▼実は20代の記者も昨年秋から月1~2回程度、執筆に加わっている。次世代を担う若手社員や、業界を目指す大学生・高校生たちに一番近い世代。百戦錬磨の読者諸氏から見れば、少々青いかもしれないが、建設業やインフラ整備が若者の目にはどのように映っているか、何かのヒントになるかも▼読者の皆さんを飽きさせない話題提供をしていくためには、わたしたち自身の取材に向き合う姿勢が何より重要。末筆になりましたが、本年も「つむじ風」をご愛読いただきますよう、何とぞお願い申し上げます。
●つむじ風 1月8日
 本紙では、建設産業の職域代表を務めている見坂茂範参議院議員に新春特別インタビューを実施し、1日付の新年特集号に記事を掲載した。実現を目指している政策の柱や、東北地方のインフラ整備状況の受け止めなど、率直な思いを伺った▼見坂議員はインタビューの冒頭、「『建設産業が元気になれば、日本の産業は元気になる』との強い信念を持ち、仕事に励んでいる」とほほ笑んだ。さらには、仕事の量の確保などに向けた思いとともに、東北における道路ネットワークや河川堤防などの強靱化の必要性を訴えていた▼インタビューで話を伺いながら、広大な岩手を将来にわたって守っていくためにも、建設産業がしっかりと地域に根差していなければならないと改めて強く実感したところだ▼新年に当たって、見坂議員に地域建設業への思いを聞くと、力強くこう語った。「建設業は、永久になくならない産業で、絶対になくしてはならない産業。地域建設業で働いている皆さんには、自信を持って、大きな夢を持って、これからも生き生きと働いていただきたい」
●つむじ風 1月7日
 60歳以上の割合が約4分の1を占める一方、29歳以下は全体の約12%という建設業の技能者。建設業が引き続き「地域の守り手」として役割を果たしていくためには、将来の建設業を支える担い手の確保が急務だ▼国土交通省と厚生労働省は、連携して建設業の人材確保・育成に多角的に取り組んでおり、26年度予算案の概要を取りまとめた。「人材確保」「人材育成」「魅力ある職場づくり」―の3点を掲げ、中でも若者や女性の建設業への入職や定着の促進などに重きを置いている▼継続と拡充が中心だが、新規で建設業の生産性向上の促進と多様な人材の入職拡大に向けた魅力発信に取り組む。ICT導入に係る生産性向上策の深堀調査や、今日的な「技術と経営に優れた企業」を適切に評価するために経営事項審査等の企業評価の見直し検討を実施する▼このほか、建設業へのさらなる入職促進に向け、工業高校生等の就業有望層に対するPR手法の整理にも取り組む。さらに、就業障壁の解消に向けた調査・検討の実施も予定しており、その結果にも注目したい。
●つむじ風 1月6日
 2025年2月に発生した大船渡市の大規模林野火災を受け、1日から運用が始まった林野火災警報・林野火災注意報。県内では沿岸8市町村で一時警報も発令されたが、5日朝、注意報に切り替えられた。火災が多発する時期だけに、引き続き注意していきたい▼今回の警報・注意報は、1―5月に一定の気象条件に達した場合、市町村単位で発令され、対象区域内での火の使用が制限されるもの。「前3日間の合計降水量が1㍉以下かつ前30日間の合計降水量が30㍉以下」などの注意報の発令基準に加え、強風注意報が発表された場合、警報に引き上げられる▼火の使用制限については、「屋外で火遊びまたはたき火をしないこと」などが示されている。注意報は努力義務だが、警報時、制限に違反すると罰金などが科される場合もある▼大船渡市の大規模林野火災では、平成以降、国内最大規模となる約3370㌶が延焼し、暮らしや産業などに甚大な被害をもたらした。教訓を生かすためにも、警報などで注意を喚起し、火災予防の実効性を高めてほしいと思う。
●つむじ風 1月5日
 新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。読者の皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます▼今年の干支は「午(うま)」で、十干と組み合わせた六十干支では「丙午」となる。丙午は「情熱で力強い年」を意味するものだが、それに江戸時代の物語を結び付けた迷信が広がり、60年前の1966年の出生数は前後の年より4分の1少ない約136万人だった▼60年後の2026年には、流石にそのような迷信が影響することはないだろう。ただし、2025年の出生数は約68万人。60年前の半分まで落ち込んでいる。人口減少は先進国共通の課題であり、英国のイングランドとウエールズでは、23年に生まれた男子の名前のトップが「ムハンマド」というから驚きだ▼これからはジェットコースターが最初の山を下りるように、人口減少のスピードはどんどんと加速していく。今後、既存インフラの老朽化が進行し、維持管理費が増大する中にあって、「群マネ」の導入は待ったなしであり、点検などでの技術革新も不可欠だ。
●つむじ風 12月26日
 25年の本紙は、本日付で納刊となります。今年1年ご愛読をいただき、心より感謝を申し上げます。26年も引き続き建設産業界の社会的価値の最大化に向け、有意義な情報発信に努めてまいります▼県営建設工事で総合評価落札方式が初めて試行されたのは06年。技術と経営に優れた企業の受注につながる制度と期待され続けてきたが、近年は受注の偏在など新たな課題が業界を悩ませている▼今年は県営建設工事と建設関連業務において、総合評価落札方式の見直しが行われた。県営建設工事では「チャレンジ型」や、工事種別を「土木系」と「土木系以外」として評価項目を再区分するなどの見直しが行われたが、業界と県当局の間での評価項目の解釈に対するすれ違いなど課題も残した▼あえて誤解を恐れずに言えば、総合評価落札方式に制度疲労が出ていないか。細部の見直しを繰り返しているうちに、本来の趣旨が見えなくなるのはよくある話。だからといって底無しの受注競争は御免被りたい。ここで文字数が尽きた。皆さまよいお年をお迎えください。
●つむじ風 12月25日
 「国土強靱化」という表現が用いられるようになって久しい。テレビ番組などでも、国土強靱化のキーワードを目にすることが多くなったと感じる▼防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策は、2025年度で最終年度。26年度以降は、第1次国土強靱化実施中期計画に基づき、施策が進められる見通しだ。中期計画の柱の一つには、地域防災力の強化が掲げられている▼県建設産業団体連合会(向井田岳会長)と県建設業協会(同会長)は23日に、県に対する建設産業振興対策の要望を実施した。建設関係予算の継続的な確保と国土強靱化をはじめ、県民が暮らしやすい地域づくりなどに向けて、さまざまな視点で要望・提言した▼日本に生きるわれわれの生活は、多くの社会資本によって成り立っている。どれか一つでも欠けてしまうと、日々の暮らしに大きな支障を来すことだろう。建設産業が広い県土にしっかりと根差す―。これもまさに国土強靱化の根幹をなす考え方。26年度以降の強靱化施策の展開においても、地元建設産業の視点を大切にしたい。
●つむじ風 12月24日
 大船渡市で発生した大規模な林野火災を受け、消防庁と林野庁は8月に報告書を取りまとめた。同報告書を受け、気象庁は両庁とともに、記録的な少雨時に火の取り扱いに対する注意喚起を行う新たな取り組みを始めた▼具体的な取り組みの中で、林野火災予防ポータルサイトがある17日に開設され、現在の気象状況や今後の見通し、火災予防の知識などを掲載。火災予防の知識(外部リンク)で、森林研究・整備機構森林保険センターの「山火事に関する研究等」は興味深い内容が並んでいる▼消防庁による林野火災の年間発生件数を見ると、1974年の8351件をピークに以後、減少傾向となり、近年は1300件前後で推移。24年には出火件数が初めて1000件を下回ったが、今年2月に大船渡市、同年3月には岡山市などで大規模な林野火災が相次いで発生した▼大規模な林野火災は、特に2~5月に多く発生する傾向にある。出火原因は、たき火や火入れ、放火(疑い含む)など人に起因するものがほとんどだ。ちょっとした火の取り扱いから注意したい。
●つむじ風 12月23日
 東日本大震災で被災した宮古市田老に整備され、運転を開始した夜間連系太陽光発電所。夜間の電力供給を図るもので、20日には竣工式が開かれ、関係者は脱炭素社会の実現に期待を寄せていた▼同発電所は、昼間に発電した電気を蓄電設備に充電。夜間に送電することで、隣接する既設発電所とともに、昼夜を問わず安定的な電力の供給を図るもの。事業主体は日本国土開発㈱と宮古市が出資する田老発電合同会社で、2024年10月から建設が進められてきた▼同市では震災復興の施策の一つにスマートコミュニティ構想を掲げ、日照時間が長い宮古の利点を生かし、太陽光発電事業を推進。夜間連系太陽光発電所は、脱炭素先行地域づくり事業の一環として整備された。太陽光パネルの総容量は2969キロワットで、一般家庭に換算すると623世帯分の電力を供給できる▼竣工式で中村尚道市長は、「地産電源の拡大において重要な役割を果たすもの」と期待を込めた。地域の再生可能エネルギーを最大限に生かすことで、電力の地産地消を推し進めてほしい。
●つむじ風 12月22日
 合同企業説明会に出展者側として参加してきた。実際に立ち会ってみると、多くの魅力的な企業がある中で、弊社に興味を持ち、ブースを訪れてもらえる出来事の得難さとありがたさを強く実感する▼弊社のみならず、建設業界においても、担い手不足が叫ばれて久しい。対策としてICTの導入やDXの発展が進み、省人化が進んでも、社会が人と人の関わりに根差して発展している以上、最後には人の力が必要になる。しかし、その支え手になる人がいないジレンマ▼安全パトロールの取材に伺った際、自分にも現場の感想を話す機会をいただいたことがある。素人なりの感想にも、熱心に耳を傾けていただいた。拙い感想だったと自省していると「立場が違えば、ものを見る目線も違うものだし、挙げられた意見が安全につながっていく」と激励までいただいた▼集団をより洗練していくためには、物事を見つめる多くの目が重要なのではないだろうか。「目」の多様性を保つためにも、改めて担い手確保を重要な課題として共有し、対策を講じる必要がある。
●つむじ風 12月19日
 11月9日に発生した本県三陸沖を震源とする地震で津波注意報が発表され、久慈港と大船渡港で最大20㌢の津波を観測。今月8日の青森県東方沖地震では津波警報が発表され、久慈港では最大70㌢の津波を観測した。この間、県の水門・陸閘自動閉鎖システムは全て適正に稼動していたそうだ▼このシステムは東日本大震災で水門・陸閘の閉鎖作業を行った消防団員48人が津波の犠牲になった教訓を踏まえ、操作員が現地に向かう必要がない体制をつくるために導入したもの。システムの導入が公表されたのが15年1月、本格運用が始まったのが17年7月31日。なかなか歴史のあるシステムであることが分かる▼当然のことだが「自動」はメンテナンスフリーを意味するものではない。10年近くの間、システムと現地の鋼構造物を維持管理する人材があってこそ、有事の際に防災インフラが適正に稼動する。後発地震注意情報の呼び掛け期間は終了したが、緊張感が解けない状態が続く。「維持」の対象はシステムや構造物だけではない。その担い手が健全であることも重要だ。
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